知っておきたい子宮頸がんの各ステージ 気になる治療法と生存率とは?

子宮頸がんは比較的若い女性に多いがんです。

どのくらいがんが進行しているかは、がん細胞の浸潤の程度によってステージ0からステージ4までの段階で示されます。

早期発見のためにも、子宮頸がんのステージについて知っておきましょう。

要チェック項目


□子宮頸がんの進行にはステージ0からステージ4までの指標が使われる
□各ステージは数字が大きくなるほど、アルファベットが後になるほど進行していることを表す
□子宮頸がんの生存率を上げるには、いかに早いステージで発見し治療を開始するかにかかっている

子宮頸がんとは

女性だけがかかるがん


子宮頸がんは、子宮頸部で発病するがんです。子宮で起こるがんには子宮体がんと子宮頸がんがありますが、このうち子宮頸がんは子宮と膣とをつなぐ部分にできるがんです。

子宮頸がんの特徴


子宮頸がんの約50~70%は、性交渉によってヒト乳頭腫ウイルス(HPV)というウイルスに感染して発病します。

感染する確率は高く通常は問題なく体外に排出されますが、一部が細胞に残って細胞変異を起こすとがんになることがあります。これが子宮頸がんです。

子宮頸がんは、患者数のピークが30歳代後半と比較的若い年齢に多いことで知られています。一方、子宮体がんは50~60才の女性に多いがんです。

子宮頸がんはウイルス感染を原因とする病気なので、現在ではよいワクチンが開発されて予防効果をあげています。

ワクチンは中学1年生から3回の接種を行なうもので、任意接種ですが公費補助があり、多くの自治体で無料や半額で受けることができます。

子宮がんの進行の仕方
子宮頸がんは、発生から進行まで次のような経過をたどります。

1.HPVに長期間感染した細胞が前がん状態になる(異形成)
2.がんができたが、まだ子宮頸部の表面にとどまっている(上皮内がん)
3.周囲の組織へも浸潤し始める(浸潤がん)
4.がんがさらに広がり、リンパ節やほかの臓器(直腸、肺、膀胱など)に転移する

子宮がんは、他のがんと同じく、いかに早期発見するかがとても重要です。早期に見つければ体に負担が少なく完治することも期待できます。気づくのが遅れて進行してしまうと、それだけ完治する確率が低くなります。

子宮がんのステージについて

がんの進行度を表すのがステージ


がんでは一般的に進行度をステージ(期)というもので表します。ステージ、つまりどの程度進行したがんであるかが分かるようになっています。

子宮頸がんは日本産科婦人科学会によって次のように分類され、I期が一般にステージ1と呼ばれるものになっています。

・0期~I期~Ⅳ期までの大分類(I→Ⅳへ重症となる)
・A期~B期の中分類(A→Bへ重症となる)
・A1~A2の小分類(A1→A2へ重症となる)

I期の特徴


・IA1…細胞レベルで診断可能な浸潤がん、深さ3mm以内・広がり7mm以内
・IA2…細胞レベルで診断可能な浸潤がん、深さ3〜5mm以内・広がり7mm以内 
・IB1…病変が臨床的に確認できるかIA以上の浸潤が認められ、病変が4cm以内
・IB2…病変が臨床的に確認できるかIA以上の浸潤が認められ、病変が4cm以上

Ⅱ期の特徴


・ⅡA1…がんが周辺組織には広がっていない場合で、病変が4cm以内
・ⅡA2…がんが周辺組織には広がっていない場合で、病変が4cm以上
・ⅡB…がんが周辺組織にも広がっているが、骨盤壁には浸潤していない

Ⅲ期の特徴


・ⅢA…がんが膣壁3分の1まで達しているが、骨盤壁には浸潤していない
・ⅢB…がんが骨盤壁に達している、または尿管ががんで圧迫され腎機能障害が出ている

Ⅳ期の特徴


・ⅣA…がんが膀胱や直腸にまで広がっている
・ⅣB…小骨盤腔をこえているもの

ステージごとの治療方法
子宮頸がんの治療は主に3つ、外科手術・放射線、抗がん剤による化学療法があります。

0期


異形成・上皮内がんの場合は、妊娠出産の意向を聞いてレーザー治療も可能です。

Ⅰ期


ごく初期のがんであれば、子宮を温存する円錐切除術が使える場合があります。

Ⅱ期


子宮摘出手術と、腟など周辺組織の切除を行ないます。

Ⅲ期


すでに手術が困難な状態であり、放射線治療と化学療法がメインになります。

Ⅳ期


根治的な治療は困難になり、緩和ケアなどがメインになります。

各ステージと5年生存率
がんでは、治癒率を5年生存率というかたちで表します。がんが発見され、治療を開始してから5年後にどのくらいの人が生存しているかを表すものです。

ある調査によれば、各ステージの5年生存率は次のようになっています。

Ⅰ期…92.3%
Ⅱ期…77.6%
Ⅱ期…57.8%
Ⅳ期…21.8%
(全がん協加盟施設の生存率協同調査、2004-2007年)

0期に関してはデータがありませんが、Ⅰ期よりも高くなるといえます。早く発見して適切な治療を行なえば生存率がかなり高い病気ですから、早期発見に努めたいものです。

ステージを知って早期発見に努めよう
がんはどのステージにあるかで、進行度が分かります。

ステージの数字が大きいほど症状が深刻で治りにくいことを意味します。

細かなステージは主に医療従事者が治療計画を立てる目安として使うものですが、一般の人も知っておくことで自分の状態を把握するのに役立ちます。

(監修:Doctors Me 医師)

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