緊急手術の可能性も!?“腹痛”としてあらわれる深刻な「急性腹症」

通勤・通学途中や外出先、または自宅でのんびりくつろいでいるときに、急な腹痛に見舞われたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。横になっていればいつの間にか痛みが引いていく場合がほとんどかもしれませんが、手術が必要なほどの病気につながっていく場合もあります。


急性腹症になる主な原因

急性腹症に明確な定義はありませんが、急に起こった腹痛の中でも、緊急手術を含む早急な対応が必要な腹部の症状のことを、急性腹症と呼びます。腹痛は消化器系の病気が原因であることが多いのですが、臓器以外の病気でも発症する可能性があります。
早急な処置を必要とする病気として、胃腸炎、虫垂炎(盲腸)、腸閉塞といった消化器系の病気があげられます。他には、男性に多く見られる胆石症なども原因の一つです。早急な処置を必要としない症状に関しては非特異的腹痛があり、実際のところ医療機関を受診した患者の多くがこの症状です。非特異的腹痛の場合は、安静にしていれば数日で快方に向かうケースがほとんどです。
詳しくは「不規則な生活習慣の現れか?急性腹症の主な原因」よりご確認いただけます。現在は、CTなどの画像診断技術の進歩により、初期の段階で病因を突き止めることができるようになり、より適切な診療を行うことができるようになりました。


泌尿器系、婦人科系疾患の可能性もある

救急外来を訪れる人のうち約5〜10%が腹痛を訴えている患者であること、また、小児から65歳以上の高齢者にまで、患者が広い世代に分布していることから、急性腹症は誰にでも起きる可能性のある症状でもあります。
腹痛で医療機関を受診した人のうち、全体の約4割は原因不明でありながら、数日で快方に向かっています。一方で、急性虫垂炎、急性胆のう炎、ヘルニア嵌頓(かんとん)、腸閉塞、消化管穿孔、胃アニサキス症、腸重積など、緊急手術や緊急内視鏡処置を行う必要のある疾患である可能性も捨てきれません。中には悪性腫瘍であったケースもわずかながら報告されています。
また、腹痛の原因には性差もあり、男性の場合は尿管結石、女性の場合は子宮・卵巣腫瘍、妊娠関連の症状をわずらっている場合もあり、原因不明の腹痛に見舞われたら、医療機関への診察を検討しましょう。何を食べたのか、いつから、どのように痛むのかなど、詳しい病歴をドクターに伝えることが適切な処置につながります。


高齢者は気をつけたい、腹痛として現れる深刻な全身疾患

腹部以外で起こる病気(全身疾患)が原因でも、急性腹症を引き起こす場合もあります。代表的なものに、心筋梗塞や肺炎などがあります。これら全身疾患を引き起こす人は、もともと呼吸器と循環器に持病がある人か、ステロイドを内服している人に多いことがわかっています。特に高齢者は多くの持病を抱えていると、病状が体に現れにくくなるとともに、血液検査でも異常を判定し辛くなり、診断が困難になります。
急性腹症で緊急手術を行った高齢者の長期生存率は、手術を受けていない同年代と同じ程度、もしくはそれ以下であることがわかっています。高齢者を抱える家族は、本人が少しでも腹痛を訴えたり、体に異変が起きたりした場合は、すみやかに医師の診察を受けてください。原因不明かつ軽度の腹痛でも、後に症状が悪化する可能性もあり、予後の油断も禁物です。

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