性交後、眠い理由。安眠ホルモン分泌が不眠解消に役立つ

セックスをした後は、眠い——。そんな経験はないでしょうか?  実は専門家が「不眠の問題を抱えている人こそセックスをすべきだ」とアドバイスするほど、セックスには睡眠の質を上げる効果があるのだとか。

今回はそんなセックスと睡眠にまつわる話をご紹介。なんでも、男性も女性もセックスの後のほうが眠い、熟睡できるというのですが、その理由は男女それぞれ異なるようです。

セックス後に眠いのは、ホルモンのおかげ
セックスの後、女性は甘い時間や余韻を楽しみたい人が多い一方で、男性は「気が済んだ」と言わんばかりに眠くなるケースが多い模様。みなさんも「そうそう」と、うなずいてしまうかもしれない話ですが、実はこの男女の違いには、とある物質が関係しているのです。

それは「ホルモン」。男性は「プロラクチン」、女性は「エストロゲン」というホルモンが、セックス後の身体に大きな影響を与えるのです。

「プロラクチン」は、男女ともに分泌されるホルモンですが、女性の場合は産後に良質な母乳を出すための「乳汁分泌ホルモン」としての役割を果たしている一方で、男性の場合は「性欲抑制ホルモン」としての働きが強いホルモンです。

男性は射精後にプロラクチンを多く分泌させるのですが、実は、その際に 禁欲スイッチが入ると同時に、脱力感や眠気も引き起こされるようになっているのです。つまり男性がセックス後に眠いというのは、このプロラクチンの作用が働いていることが原因と言えます(※1)。

一方、女性の場合はセックスの前後を通し、「エストロゲン」というホルモンが大量に分泌されるという特徴があります。 エストロゲンは女性ホルモンの一つで、肌や髪が女性らしい美しさを保つのに不可欠なうえ、深い睡眠である「レム睡眠」を増大させてくれるもの。女性がセックス後に安眠できるというのは、このエストロゲンが大量に分泌されることが要因です。

男性にも女性にも分泌されるホルモンで、身体がリラックスモードに
また、性別に関係なくセックスの後に分泌されるホルモンもあります。それは「オキシトシン」と「エンドルフィン」というホルモンです。

オキシトシンは「愛情ホルモン」と呼ばれ、血圧の上昇を抑え、心身のストレスを緩和させる働きがあります。一方、エンドルフィンは脳内麻薬とも呼ばれ、モルヒネの数倍以上の鎮静効果や精神安定作用、ストレス解消作用などがあります。

両者は、リラックス効果と高揚感という相反するものですが、その分泌のきっかけが愛する人とのセックスであれば、ともに得られるのは“幸せ”。「セックス=安眠」の方程式は、これらのホルモンのおかげで幸福感を得られるということが、大きく影響しているのかもしれません。

また、セックス後に眠いのは、男女ともに副交感神経が優位になるとともに脈拍や血圧が下がり、リラックスモードに突入することが理由のひとつ。特に男性は、「 副交感神経が優位になることで大脳皮質の働きが低下し、より一層眠くなる」と語る専門家も少なくないといいます(※2)。

セックスを不眠解消に利用する
ちなみにセックスと睡眠にまつわる研究では、こんな興味深い話も。

アルバータ大学の研究チームが学生に聞き取り調査を行ったところ、なんと 3人に1人が「セックスを睡眠薬代わりにしている」と答えたのだといいます。調査対象となった学生の平均睡眠時間は6時間未満で、彼らは肥満、糖尿病、心臓病などの「リスクゾーン」にいたそう。

この結果に対し、研究者は「 セックスは不眠解消の良い戦略。セックスにより睡眠を誘うホルモンが分泌される。これは、マスターベーションでも同じ効果が得られる」と述べています(※3)。

「セックスを睡眠薬代わりにしている」と言われると、「この人、何言っているんだろう?」と思ってしまいがちですが、実は科学的な裏付けがあったなんて…。パートナーや自分自身が不眠気味で悩んでいるときには、寝具や寝室環境だけではなく、性生活まで見直してみると良いかもしれませんね!


※1 The Gateway
Intimacy and literacy: Study finds U of A student’s preferred sleep aids

※2 セックスは快眠に効果的!意外ですが有効な不眠症対策です

※3 ELITEDAILY
Science Says Sex Before Bed Might Be The Cure For Your Insomnia

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