本当は怖いブルーライト!? 体に与える影響と対策ガイド

ここ数年で話題になることが多くなったブルーライト。仕事でパソコンを使うことが多い人にとって、気になるワードかと思います。

今回はブルーライトが与える影響とその対策について紹介していきましょう。

要チェック項目


□ブルーライトは紫外線に近い性質を持つ
□目への負担はもちろん、睡眠にも影響する
□実はまだ本格的な研究が始まって年数が浅い

ブルーライトとは
一般的に私たちが光と呼んでいるのはすべて「電磁波」です。そしてその電磁波の中でも、波長によってその光の呼び方を変えています。

大きく分けたものだと波長が400~700ナノメートルのものを「可視光線」、波長が700ナノメートルよりも大きいものを「赤外線」、400ナノメートル未満のものを「紫外線」といった感じです。

そしてさらにこれを細かく分けた時、波長が380~500ナノメートルのものがブルーライト呼ばれます。私たちの角膜や水晶体は普段350~800ナノメートルの波長を透過させます。

つまりブルーライトは私たちがみることができて、かつ紫外線にかなり近い波長をも持つ光ということですね。

普段使うものの中でも、パソコンのLEDディスプレイやスマートフォンなどから発せられる光にはこのブルーライトが多く含まれています。

つまり私たちは知らず知らずのうちにブルーライトをたくさん目に取り込んでしまっているのです。

ブルーライトが目に与える影響
ディスプレイから発せられるブルーライトは、眼や体に大きな負担をかけてしまいます。特に角膜・網膜への負担はすさまじく、視力低下の大きな要因となってしまうこともあります。

角膜・網膜それぞれの特徴や役割は以下の通りです。

角膜


目の最も外側を覆っている組織です。目の中で最も傷がつきやすい箇所であり、ここが傷つくと様々な障害を引き起こしてしまうこともあります。

ですがその傷を修復するメカニズムも持っているため、目にとっては非常に重要な器官です。

角膜の働きは、目から取り込んだ光を屈曲させて、網膜に集束させることです。外から入ってきた光は、一度角膜で屈曲した後、さらにもう一度水晶体で屈曲し、網膜の中心部分(黄斑)で結合します。

網膜


ではその光の集まる部分である網膜にはどんな役割があるのかというと、入ってきた光を脳に伝えるということです。網膜に入った光は視細胞で電気信号に変換され、視神経を経由して脳へと届きます。

つまり普段私たちがちゃんとものを見ることができるのは、角膜から取り込んだ光が網膜に集められ、それを網膜がちゃんと脳に届けてくれるからです。

なのでこの重要な2つに負担がかかると、目の疲れ、ひいては視力の低下ということにもつながっていきます。

ブルーライトは睡眠にも影響する!?
さらにブルーライトには睡眠に影響するということも最近になって研究されてきました。

人間の目には明るい場所を色で感知する「錐体」と、暗いところで物を見る「桿体」という機能があったのは以前から分かっていたのですが、

2002年になって新たに「ガングリオンフォトレセプター」と呼ばれる細胞が発見されたのです。

このガングリオンフォトレセプターは「ものを見る」という行為に対してはなんの役割も持っていません。「ブルーライト」に対してだけ反応します。

実際に視力のないマウスに照射実験を行ったところ、目は見えていないはずなのに光に対する反応が起きていたのです。

そして研究を重ねていった結果、このガングリオンフォトレセプターはブルーライトに反応して、とあるホルモンを出すこということが分かりました。

そのホルモンとは「メラトニン」、人が睡眠をとる際に非常に重要な役割を果たしているホルモンです。

体が眠くなるタイミングの寝る時間の1~2時間前から分泌されはじめ、眠りに3時間ほどで分泌量がピークを迎えるのが特徴。

そしてこのメラトニンが増えている間は深い眠り、いわゆるノンレム睡眠に入ります。ノンレム睡眠の間は数少ない脳が休むことができる時間で、疲労を回復させるためには重要な時間です。

しかし寝る前などにスマホやパソコンを触ってブルーライトが目に入ってしまうと、それをガングリオンフォトレセプターが感知し、メラトニンを増加させてしまいます。

すると本来メラトニンがピークになるはずのタイミングで逆にメラトニンが減少してしまい、深い睡眠に入れなくなるのです。

そうなると脳や体は十分な休息を取ることができず、疲労がずっと残ったままになります。

ブルーライトの負担を少なくするには
このように目へ大きな負担をかけるだけでなく、睡眠の質まで下げてしまうブルーライトですが、日常生活にパソコンやスマホが不可欠になってしまっている以上これを完全にシャットアウトすることはできません。

ですが、なるべくブルーライトの負担を少なくすることは可能です。その方法は以下の通りです。

ディスプレイの明るさを下げる


ブルーライトを対策する方法として、最も簡単なのはディスプレイの明るさを下げるということです。明るさを下げることでブルーライトの発光量も下げることができ、目への刺激はかなり少なくなります。

スマホならアプリでブルーライトをカットしてくれるものもありますし、保護フィルムを張るというのも効果的です。

長時間の作業の場合はこまめな休憩をとる


またブルーライト対策というよりも疲れ目対策になるかもしれませんが、パソコンを使う際はこまめに休憩を取ってください。1時間の作業ごとに15分の休憩をとるのが理想です。

ディスプレイを長時間見続けるのは、目や体にとって大きな負担です。

パソコンから目を離して、遠くを眺めると良いでしょう。また同じ姿勢で長時間同じ姿勢でパソコンを使うのも体には大きな負担なので、休憩時には伸びをしたりストレッチを行うことも推奨されています。

職場の環境によっては人の目が気になって難しいかもしれませんが、なるべく取り入れていきたいところです。

ブルーライトカットメガネを使う


またブルーライトカットメガネを使うというのも1つの手です。

最近ではいろいろなブランドからブルーライトカットメガネが販売されています。1つもっておくと良いでしょう。


まだまだ年数の浅いブルーライトの研究
さてここまで紹介してきたブルーライトの影響ですが、実はまだまだ医学的に研究しつくされたとはいい難い状況です。

実は最初にブルーライトが人体に及ぼす影響が話題となったのは、1980年あたりに入ってからと言われています。当時白内障手術の後に、「黄斑変性」が多数報告されたことがきっかけでした。

黄班とは先ほど紹介した通り、目に入った光が集束する部分です。黄班が強い光によって変性してしまうと急激に視力が落ちてしまうことを黄色変性というのですが、この現象が白内障手術後に頻発したことから、もしかするとブルーライトが視力低下の原因になっているのでは? と専門家の間で話題になりました。

そもそも白内障は「水晶体」が加齢など濁ってものが見えづらくなる病気です。そのため手術ではその水晶体の代わりに人口レンズを挿入して、またものを見えやすくします。

ですがその一方で、濁った水晶体は波長が低い光、つまりブルーライトや紫外線は透過しないという性質がありました。そのため水晶体を手術で人口レンズにしてしまうと、今まで防げていたはずのブルーライトも再び透過してしまうようになります。

つまり術後に頻発する黄色変性は、今まで防げていたブルーライトが再び目に刺激を与えるようになったからではと考えられるようになったのです。その後も研究が重ねられたのですが、本格的にブルーライトが視力に障害を与えるという実験の報告結果が発表されたのが2006年のことです。

初めてブルーライトが専門家の中で話題になってから25年ほどたっていました。先ほどのガングリオンフォトレセプターが発見されたのも2002年ですし、まだまだ判明していないこともたくさんある可能性だって十分あるでしょう。

もしかしたらまだ私たちの知らないブルーライトの危険性が潜んでいるかもしれませんし、逆にもっと効率よくブルーライトをカットできるグッズや、目に優しいディスプレイやスマホが開発される可能性だって十分にあります。

どちらにせよ、これから時代はブルーライト対策が必須になってくるかもしれません。

これからはブルーライト対策も万全に
いかがだったでしょうか。今やパソコンやスマホは日常生活には欠かせないものになっていますが、それだけ目への負担も気が付かないうちにかなり大きくなっています。

なので普段からブルーライト対策は万全にしておきましょう。

(監修:Doctors Me 医師)

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