便意が消えた!直腸性便秘の症状や原因、治療法について

便秘を大きく分類すると、器質性と機能性という2つのタイプに分類できます。直腸性便秘は機能性便秘の1つで、高齢者や多忙な人に多く起こる便秘です。ここでは、直腸性便秘の症状や原因、改善方法について見てみましょう。


直腸性便秘とは

通常の排便のメカニズムは、直腸内に便が入ってきたときに直腸の神経が刺激を受け、それが大脳に伝わり便意を感じます。直腸性便秘は、直腸に便が入っても刺激が伝わらず、便意を感じられないまま排便ができない状態です。直腸性便秘は、消化器官の機能異常によって起こる機能性便秘に分類されていますが、弛緩性便秘や痙攣性便秘とは異なり、大腸のぜん動運動には問題はありません。直腸から肛門にかけて、なんらかの問題が起きていると考えられる便秘です。排便を我慢することが習慣になっていたり、肛門付近の病気、浣腸の乱用などにも原因があるといわれています。


直腸性便秘の症状

通常の排便メカニズムがうまく働かず、以下のような症状が現れます。
便意を感じない便が肛門まで到達して溜まります。水分が失われた便は硬くなり、さらに排便困難になります。
排便時の痛み痔の痛みや肛門付近の障害から悪循環を起こし、便秘が慢性化する可能性があります。
うまくいきめず排便時間が長いいきみが肛門に伝わらず、腹圧を上げることができません。
便が非常に硬い便が肛門まで来て溜まり、他の便秘と比べてかなり硬くなります。


直腸性便秘の原因

直腸性便秘は以下のような原因が考えられます。
便意を我慢する職場や仕事の都合で排便を抑制し続けていると直腸の反射機能が鈍り、便意そのものを感じなくなることがあります。
肛門付近の病気痔を患うと排便時の痛みがつらく、つい我慢してしまいます。排便回数を減らすうちに、痔と便秘の悪循環を起こすことがあり、女性が排便時にいきむと、直腸が膣(ちつ)側にふくらむ、直腸瘤(りゅう)を起こすことがあります。
肛門括約筋(かつやくきん)の痙攣(けいれん)立ち座りの動作を行ううちに、肛門括約筋は無意識に収縮し、肛門を締めて失禁を防いでいます。直腸の反射機能が鈍ると、意識的にいきんだとき、逆に肛門が締まり、便秘を起こします。
老化高齢者や寝たきりの人は、老化によって便意を感じる神経の働きが鈍ります。
浣腸の乱用浣腸は便意を感じたときに行うと効果がありますが、頻繁に行うと腸が反応しにくくなります。


直腸性便秘になりやすい人

食事の後に起こった便意を我慢しがちな場合、直腸性便秘になりやすいといわれています。自宅にあるトイレ以外で排便することを嫌ったり、忙しさなどから便意を我慢したりすることによって起こるとされています。また、高齢者や寝たきりの人、浣腸を頻繁に使う人にも起こりやすい便秘です。


直腸性便秘の改善方法

便秘薬の多用を避け、食生活からの改善が必要です。この場合、水溶性食物繊維が多く含まれる食事を適量とることをおすすめします。また、大腸のぜん動運動を促す効果のある便秘薬を飲むと下痢をすることもあるので、注意しましょう。
(この記事の監修: ベスリクリニック 院長 / 田中伸明 先生)
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