【医師監修】更年期障害の最新治療法とは? 薬や期間・治療費まとめ

更年期障害の治療方法にはどんなものがあるのでしょうか。更年期障害の症状は個人差があるので軽く済む女性もいる一方、日常生活がままならないほど深刻な症状が出る方も。今回はプラセンタ注射など更年期障害の治療法、漢方薬などの治療薬の治療費、治療期間などについてお話します。







この記事の監修ドクター

藤東クリニック 藤東淳也先生

女性のトータルライフをお任せいただけるような診療を目指し、
女性のライフサイクルを応援します。
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ホットフラッシュに有効なホルモン補充療法(HRT)

医療機関で行われる更年期障害の治療法はホルモン補充療法、漢方治療、自律神経調整薬、プラセンタ療法の4種類ありますが、特に顔がほてるホットフラッシュに効くと評判なのが、ホルモン補充療法です。
閉経後の女性の1.7%がホルモン療法で治療
ホルモン補充療法は、年齢の影響で減ってしまったエストロゲンやプロゲステロンなどの女性ホルモンを、薬剤を使うことで補おうとする治療法です。生理が終了し更年期障害に悩む女性の1.7%がこの治療法を選択しています。処方内容は、子宮の有無、月経様の出血を望むかどうか、など患者さんの希望も考慮しながら決まります。尿や血液を調べ、現時点でのホルモンの分泌量を検査した上で、どの薬をぐれぐらい飲むか決定されます。
ホルモン補充療法の治療期間と治療費用
処方される薬は注射、塗り薬、貼り薬、内服薬の4種類ありますが、処方内容や治療期間は個人差があるので、一概には治療費がどれぐらいかかるか断言できません。ただ、どの方法で治療する場合でも、最低3ヶ月は続ける必要があります。

■湿布やパッチなど貼り薬による治療の治療費(1ヶ月分約1,500~2,500円)

■塗り薬による治療の治療費(1ヶ月分3,000~5,000円)

■内服薬による治療の治療費(1ヶ月分1,500~3,000円)

■注射による治療の治療費(1本あたり1,000~2,500円の注射を2週間から1ヶ月に1回)
更年期障害ならプラセンタ注射が保険適用で治療できる!?

アンチエイジングの美容成分としてもお馴染みのプラセンタは、実は更年期障害の治療にも使われています。自費診療だと高いプラセンタ注射も、更年期障害が認められれば保険適用で打ってくれる病院が少なくありません。
3つの条件を満たせば保険適用!
医療機関によってルールは異なりますが、治療が必要なほど更年期障害の症状が出ている、と診断されれば、保険適用でプラセンタ注射を打って貰える可能性があります。更年期の他、肝炎や肝硬変など肝障害の治療、乳汁分泌不全の治療の必要があると診断された場合も、保険が適用されます。

ただし、美容外科や美容皮膚科ではどんな条件でも自費診療扱いになることもあるので、事前に保険適用で注射してくれる病院かどうか確認しましょう。
保険適用を受けるためのコツは?
更年期障害のせいで現れる症状も色々ありますが、ただの腰痛、肩こりだけでは保険適用外と判断されてしまいます。更年期障害は気持ちがうつ状態になることも少なくありませんが、うつ病に対しても保険適用外です。

精神的にも身体的にも諸々のきつい症状が出ていて日常生活を送るのがきついと伝えましょう。美容目的で更年期障害ではないのに症状があるふりをする患者さんも多いようで、病院側としても警戒しているようです。
1回500円は安い・・・でも1ヶ月分の治療費は!?
気になるプラセンタ注射のお値段ですが、保険が適用されれば1回500円ぐらいで済みます。プラセンタのメーカーはメルスモンとラエンネックがありますが、どちらも効果に大差はありません。1回1アンプルを1日3回打つのが理想的で、症状がひどい時は毎日打ちに行くのが理想的です。無理な時は隔日で通いましょう。

毎日通うと場合は「1日3回1,500円×30日=45,000円」かかります。隔月でも22,500円。交通費のことも考慮し、できるだけ近い病院を探すのがポイントです。治療期間は個人差がありますが、美容のために症状が落ち着いても長く続けているケースも多いようです。
漢方薬を使った更年期障害の治療方法も人気

更年期障害に対し、ホルモン補充療法を主軸にしている医療機関が少なくありませんが、最近は漢方薬を使った治療方法を選ぶ患者さんが増えています。どういったメリットがあるのか、どのような治療薬を使うのか、最新情報をお伝えします。
漢方の世界から見る更年期障害
ホルモン補充療法は西洋医学分野の治療法ですが、漢方のように東洋医学では、人間の身体を構成する気、血、水のバランスが崩れることで更年期障害が現れると考えます。よくある更年期障害全般に効く市販の漢方薬もありますが、深刻な症状が出ている時は専門の漢方医に診て貰うのが一番です。

漢方医は症状だけを診て薬を処方することはしません。患者さんの舌や顔色、話し方、肌の艶など総合的に判断し、もっとも乱れている要素を補う薬を処方します。

例えば、身体が冷えている場合は血が汚れていることが多く、血の汚れを取り除く漢方薬を飲むよう指示されます。症状がなぜ起こるのか、根本的な原因を探り、体質そのものを改善する治療を行うので、全身に症状が出ている女性にもおすすめです。
3種類の体質別に治療薬を処方
漢方の世界では体質を3タイプに大別し、処方薬を決める参考にします。体質別に出やすい更年期特有の症状、処方される確率が高い漢方薬を紹介します。
■実証タイプ(体格が良く頑丈な身体のイメージ)
・イライラや不眠、ストレスなどメンタル面の不調には・・・柴胡加竜骨牡蛎湯(精神的にバランスを崩している時に効きやすい薬)

・手足の冷え、顔ののぼせ、肩こり、腰痛には・・・桃核承気湯(汚れた血液をきれいにする働きを持ち、女性疾患全般に効く漢方薬)
■中間証タイプ(理想的なタイプで特にアンバランスな部分が見当たらない状態)
・メンタル面の不調や肩こり、頭痛、のぼせ症状には・・・加味逍遥散(更年期障害を抱える患者さんに一番処方される確率が高い薬)

・頭はのぼせているのに手足が冷えている、めまい、頭が重い、肩こりには・・・桂枝茯苓丸(血液の汚れを取り除き、女性疾患を治すのが得意な薬)
■虚証タイプ(虚弱体質で痩せた体型)
・冷え、肩こり、貧血、めまい、疲れやすい症状には・・・当帰芍薬散(女性特有の病気に強く、汚れてドロドロした血液を改善する作用を発揮する薬)

・イライラ、不眠症状には・・・抑肝散半夏陳皮(体力に自信がなく、身体が弱い方の体質改善に有効な薬で、胃腸が弱い方でも安心して服用可能)
漢方薬を使う治療は治療期間が長い?治療費は?
漢方薬は西洋医学の薬のように、即効性はあまり期待できません。少なくても3ヶ月ぐらいは薬を飲み続け、徐々に体質改善を進めるイメージで治療を受けましょう。薬の相性もあるので、月に1度ぐらいのペースで病院に通い、体調の改善などを診ながら合う薬を探しましょう。

更年期は約10年あるので、その間ずっと苦しんでいるより、漢方薬を味方につけながら二人三脚が治療に励んだ方が建設的ですよね。1つだけではなく、複数の症状に効くので、心身が楽になるのも漢方治療を受ける大きなメリットです。

治療費は処方される薬にもよりますが、大体診察料が1,500円ほど、薬代が2,000円から4,000円ぐらいで収まるケースが多いようです。保険が効くので市販の薬を買うより安く済むことも。
まとめ

更年期障害の治療方法はたくさんありますが、症状が辛くて限界を感じる前に受診するのがおすすめです。漢方薬など治療薬を使った治療法も人気がありますし、注射でプラセンタを打つ治療法も。治療費や治療期間は治療方法によって異なるので、担当医とも相談しながら慎重に決めましょう。

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