【医師監修】排卵日の出血。妊娠の可能性は? 症状と原因について

生理と関係ない時期に出血があると、不安になってしまう人が多いのではないでしょうか?しかし、それが排卵日なのであれば、あまり心配ないケースがほとんどです。ここでは、排卵日に出血がある理由や、心配な出血との見分け方などをご紹介していきます。







この記事の監修ドクター

パークサイド広尾レディスクリニック  内山明好 院長

浜松医科大学医学部卒業。医学博士。同大学整形外科学入局、ハーバード大学骨疾患研究所留学。その後エーザイ株式会社、グラスソ・スミスクライン株式会社にて臨床開発、薬事、薬剤安全性等の部門長、 担当役員を歴任後、株式会社アーテイジ代表取締役社長として遺伝子検査やサプリメントを用いた健康増進事業に取り組む。

現在、医療法人社団宗友会パークサイド広尾レディスクリニック理事長・院長。

http://www.ladies-clinic.or.jp/
排卵日とは何か?

排卵のメカニズム
「排卵」とは、卵巣の中で成熟した卵子が、卵子を包んでいる卵胞から飛び出すことを指し、この排卵が起きる日が「排卵日」です。
女性の卵巣には、卵子の元になる原始卵胞が一生分蓄えられています。毎月、その中の数個が成長していき、中でもっとも大きく育った卵胞(主席卵胞)だけが、成熟しきると、卵巣の外皮を破って腹腔内に押し出されると同時に、中から卵子を放出して排卵します。

排卵が起きると、排卵された卵子と、女性の体内に入った精子が出会って受精卵になり、子宮は受精卵を迎える準備のために、子宮内膜をフカフカの状態に整えます。そして、この受精卵が子宮内膜に着床すれば、妊娠が成立するのです。

しかし、卵子と精子が出会わなければ、準備していた子宮内膜は必要なくなるので、はがれ落ちて血液とともに排出され、生理が始まります。

排卵日を確認しておくこと
排卵日はいつあるの?
排卵日は、生理が始まった日から、次の予定日の中間あたりにあるとされているので、生理周期が28日の人なら、生理の開始日から14日目頃が、排卵日の目安になります。しかし、生理周期は体調などによっても変化しやすいので、基礎体温表や排卵検査薬など、複数の方法を組み合わせた方が、排卵日をより正確に予測できるようになります。
自分の排卵日を把握しておこう
排卵日を含む前後4〜5日間は、妊娠しやすい時期なので、自分の排卵日を把握し、この時期にパートナーと集中的に性行為を行えば、妊娠の可能性を高めることができます。また、妊娠を望んでいない人の場合も、排卵日を把握することで、危険日の予測を立てやすくなります。ただしこれは、避妊方法としては不確かなので、妊娠を望まない場合はピルなど更に確実な方法を選ぶことがよいでしょう。

排卵日の出血は大丈夫?

排卵日を挟んだ前後2〜3日に腹痛が起きることがありますが、これは「排卵痛」と呼ばれるものなので、特に心配する必要はないでしょう。

排卵痛は、排卵の際に卵胞によって卵巣壁が突き破られることや、排卵後に卵巣が少し腫れること、排卵後の卵巣から女性ホルモンのプロゲステロン(黄体ホルモン)が多く分泌されて腸の働きが鈍くなることなどが原因で起こるとされています。

その症状には、個人差があり、全く痛みを感じないという人もいれば、下腹部にズーンとくるような痛みを感じたり、チクチク・シクシクするような痛みだったりすることもあります。また、人によっては眠れないほど強く痛むケースもあるようです。

出血や血の塊がある
排卵日の前後には、排卵痛だけでなく、少量の出血が起きることもあります。これは、「排卵出血」や「中間期出血」と呼ばれるもので、排卵の際に卵巣壁が突き破られることや、排卵前に女性ホルモンのエストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌量が急激に減少することが原因といわれています。
病院へ行くべき症状は?
このように、排卵日の前後だけに起こる腹痛や出血は、生理的なものなので心配ないケースがほとんどです。しかし、出血が1週間近くダラダラ続いたり、生理と同じくらいの出血が見られたりする場合は、生理周期の乱れや子宮の病気の可能性も考えられるので、なるべく早めに婦人科を受診しましょう。不正出血(生理のとき以外の出血)を主な症状とする病気には、「無排卵性月経」「子宮頸部びらん」「子宮筋腫」「子宮体がん」「子宮頸がん」などがあります。

また、「排卵痛の痛みが強い」「排卵出血が毎月ある」というような場合も、低用量ピルを使えば症状を改善できるので、婦人科を受診してみるとよいでしょう。

排卵日の後に出血がある場合は?

妊娠の可能性?着床出血とは何か?
排卵日から1週間ほどしてから(次の生理予定日の1週間ほど前)、少量の出血があった場合は、「着床出血(月経様出血)」の可能性があります。

受精卵が子宮内膜に着床するときは、受精卵の表面に「絨毛」という植物の根のような組織がつくられ、この絨毛が根をはるようにして、子宮内膜の奥深くへと潜り込んでいきます。このときに、絨毛によって子宮内膜の組織や血管が傷つけられて起こるのが着床出血です。

着床出血があったということは、妊娠が成立したことを意味します。しかし、着床で出血する割合は、全体の約2%のほどといわれており、妊娠すれば、必ず着床出血が起こるというわけではありません。

また、着床出血の色や量には個人差があり、少量の血が混じってうすいピンク色のおりものが出たという人もいれば、茶色っぽいおりものだった人、真っ赤な鮮血で生理と同じくらいの量が出たという人もいます。さらに、着床出血がいつまで続いたかも人によって異なり、1〜3日くらいで治まる人もいれば、1週間くらい続く人もいるようです。

排卵出血との見分け方
排卵出血と着床出血は、起こる時期が次のように異なります。

・排卵出血…排卵日を挟んだ前後2〜3日(生理開始日から次の予定日の中間あたり)。

・着床出血は、排卵日の1週間くらい後(生理予定日の1週間くらい前)。

しかし生理不順だと、排卵日や次の生理予定日を把握しづらいので、基礎体温の変化で見分けるのが一番わかりやすいといえるでしょう。

排卵出血や着床出血のときの基礎体温の様子
正常な基礎体温は、生理開始から2週間ほどは「低温期(体温が低い時期)」が続き、排卵を境に「高温期(体温が高い時期)」が2週間ほど続くというように、低温期と高温期が二相に分かれます。

このため、通常の生理の場合は、低温期に入った直後に出血が起こりますが、排卵出血や着床出血のときは、次のようになります。

・排卵出血…低温期だった基礎体温が出血後に高温期になる。

・着床出血…出血があるのに高温期が続いている。

まとめ

今回ご紹介したように、排卵出血や着床出血は、生理的なものなので、あまり心配する必要はありません。しかし、不正出血の中には、子宮や膣の病気だったり、妊娠初期の場合は、子宮外妊娠などの異常妊娠が原因で起こったりもします。自分では、判断しづらいケースもあるので、不正出血があったときは、念のため婦人科を受診したほうが安心です。

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