【医師監修】胆石症は出産経験のある女性に多い!? 症状と原因・ケア

胆石症は、出産経験のある40歳以降の女性が多く発症するといわれる病気です。今回はそんな胆石症について、メカニズムや症状・原因ほか、治療と改善法をお伝えします。







この記事の監修ドクター

古川真依子先生

2003年東京女子医科大学卒業。東京女子医科大学病院附属青山病院消化器内科医療錬士として関連病院等に出向、2008年に帰局後助教として勤務。2013年より東京ミッドタウンクリニック勤務。女医+(じょいぷらす)所属。
http://www.tokyomidtown-mc.jp/ 
胆石症の症状

胆石症とは?
肝臓は一般的に「解毒をしてくれる臓器」として知られていますが、もう1つの大切な役割が、消化液の一種である「胆汁」を作り、分泌することです。この胆汁が固まったものが「胆石」で、胆汁の流れを阻害したり、痛みを引き起こしたり、といった原因となります。つまり、胆石症は「胆石によってさまざまな症状が引き起こされる病気」ということができます。
胆石症の症状
胆石症の症状は、胆石ができる箇所によって異なります。ここでは、胆石ができる箇所ごとに現れる症状を見ていきましょう。

■胆のう結石

その名の通り、胆のうに最もよくできます。症状には上腹部の急激な痛みのほか、発熱などを認める「急性症状」と、なんとなくお腹の調子がおかしいといった違和感程度を感じる「慢性症状」の2つがあります。一説によれば、胆のう結石を持つ人のおよそ4人に1人は、症状が出ない(無症状)とも言われています。

■胆管結石

肝臓と十二指腸、膵臓をつなぐ「胆管」に胆石が詰まってしまうことで、黄疸や発熱などの激しい症状が起きます。多くの場合胆のう結石よりも症状が強く出やすいと言われています。
胆石症になる原因は?

40歳以降の女性に多い
胆石症と聞くと、中年以降のおじさんの病気、と言うイメージかもしれません。しかし、実際には「40歳以降でなおかつ出産経験を持つ女性」に多い病気なのです。その中でもさらに、脂質の多い食事を頻繁に摂っていたり、無理のあるダイエットにチャレンジしたことのある人などは、注意が必要とも言われています。
ビリルビン数値が高い
胆石症の原因には主に「コレステロール胆石」と「色素胆石」があります。

まず、色素胆石ですが、その多くは「ビリルビンカルシウム石」です。ビリルビンカルシウム石とは、細菌感染により変質した「ビリルビン」(胆汁の色素)とカルシウムが結びついて結石になったものです。具体的には、採血によるビルビリン検査を実施すれば判明しますが、皮膚や白目に黄みがかかっているようであれば、ビルビリン数値がすでに高くなっていることが疑われます。遺伝的にてビリルビンが高いと指摘された場合などは注意が必要です。
コレストロール値が高い
コレステロール胆石は、その名の通り、結晶化したコレステロールが原因の胆石です。それがタンパク質(ムチン)によってくっつき合うことで、より大きな胆石となります。先ほどご紹介した「40歳以降でなおかつ出産経験を持つ女性に多い胆石」こそが、このコレステロール胆石です。こちらも、コレステロール値の検査で確認することができますが、すでに肥満体型であったり、肉食中心(高コレステロール食)の女性であれば、検査前からコレステロール胆石ができている疑いも高くなります。
胆石症の治療と改善

薬で治せる?それとも手術が必要?
胆石症の治療は「保存的治療」と「手術療法」の2つに分けることができます。症状が軽い場合は保存的治療が可能ですが、やはり医師との相談して決定することになります。以下、それぞれの特徴を確認しましょう。

■保存的治療

内視鏡あるいは外科手術以外の治療法と考えると良いでしょう。具体的には胆石を溶かす内服薬、炎症があるばあいは絶食や点滴、抗生物質による治療になります。胆石を溶かす薬による治療は、完全に溶けるまで最低でも1年程度かかり、なおかつ溶けきらないケースも80%以上あるようです。再発の恐れもありますから、薬を長期間飲み続けるケースも考えられます。また、無症状の場合は超音波検査などで経過を観察していくのみのこともあります。

■手術療法

胆管結石による黄疸、発熱をともなう緊急のケースでは、内視鏡で石を除去する手術が行われます。胆のう結石の外科的治療は主に胆のう摘出術であり、胆のうそのものを除去すると言う意味では根治的治療と考えられています。
食事と生活習慣の改善
食事や生活習慣の改善は、胆石症予防にも効果が期待できます。以下、具体的な改善方法をご紹介します。

■コレステロールや脂質を控える

コレステロール胆石ができるのを予防するには、やはりコレステロールや脂質を控えることが大切です。具体的には、バター、卵、マヨネーズのような脂質の多い調味料、お菓子、揚げ物、脂の乗った肉、レバーなどの食べ過ぎに注意してください。なお、アジや鯖と行った魚は動物性タンパク質ですが、コレステロール値を下げる働きがあるとされます。

■食物繊維を積極的に摂取しよう

水溶性食物繊維は、コレステロールの吸収抑制や排出の効果が期待できます。具体的には、緑黄色野菜や、豆類、果物などを積極的に食べることが重要です。

■無理なダイエットはNG

無理なダイエットで食事制限などをしている女性は、胆嚢の中に胆汁が長時間留まりやすくなることで、胆石ができやすくなるとも考えられています。

■適度な運動と規則正しくバランスのとれた食事

規則正しくバランスのとれた食事は、胆汁の分泌を整えます。そして、適度な運動が胆汁の入れ替えをもたらす刺激となるため、胆石ができにくくなるとも考えられます。
まとめ
胆石は、血液検査以外にも超音波検査で簡単に発見できます。何か腹部に違和感を感じる人、中でも出産経験のある40歳前後の女性は、気になったらすぐに病院で調べてもらうと良いでしょう。また、胆石ができていても無症状であるケースもあるので、人間ドックや健康診断も定期的に受けることが大切です。胆石症に限らず、病気は早期発見・早期治療が基本。普段の食事や生活習慣の改善にも気を配りつつ、気になることがあれば早めに検査を受けましょう。

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