水いぼの治療法と治療に対する考え方

水いぼは、ウイルスによる伝染性の皮膚病です。その治療方法にはいくつか選択肢があり、子供の年齢や水いぼの数、大きさなどによって医師と相談しながら治療法を決めていかなければなりません。しかし、免疫がつけばかかりにくい病気でもあり、とくに、命にかかわるような病気ではないため、症状によっては自然治癒をすすめる医師も多くいます。


水いぼの治療法

水いぼの治療には、痛みをともなうけれど早く治せる治療方法から、痛みはないけれど時間がかかるものまでいろいろな選択肢があります。どの治療法が、もっとも子供にとってよいか医師と相談しましょう。
ピンセットで圧出するピンセットでの圧出は、一般的な治療方法です。特殊なピンセットで水いぼを一つひとつつぶし、水いぼの中にある芯を取りだします。この芯の中にはウイルスとともに、ウイルスに感染した細胞がつまっています。芯を取り除けば確実にウイルスの拡大を防ぐことができます。
ただし、非常に痛みをともないます。さらに、水いぼが小さくて、数が多ければそれだけ時間がかかります。即効性はあるものの、小さな子供にとっては、恐怖と痛みにより治療にならないこともあります。
液体窒素による凍結療法2〜5mmくらいの大きめの水いぼに関しては、液体窒素を使って、水いぼに感染した細胞やウイルスを凍らせて死滅させる治療です。いわゆる凍傷状態にすることです。火傷状態にするので、治療中は痛みを感じなくても、治療後しばらくして火傷のような痛みを覚えます。
硝酸銀ペーストによる治療硝酸銀をペースト状にして水いぼに塗る治療方法です。硝酸銀を塗ることで、細胞とともにウイルスを腐らせて除去します。塗った直後はピリピリすることはありますが、ほとんど痛みを感じることはありません。1週間に1回、月に3〜4回の通院が必要です。
ヨクイニンの服用ヨクイニンは、ハトムギの種子を砕いたもので漢方でよく使われます。ヨクイニンを服用することで、免疫力アップが期待でき、水いぼのウイルスの増殖を防ぐことができるとされます。さらに、ヨクイニンは肌の新陳代謝を活発にすることでターンオーバーを促し、水いぼの治りに期待ができます。ただし、ヨクイニンによる治療は、長期間を要することもあります。


水いぼの治療においての考え方

水いぼの治療に関しては、医師の中でも「積極的に治療する」派と「自然治癒に任せる」派にわかれます。どちらを選ぶのかは保護者の考え方によりますが、それぞれの意見を踏まえて、ベストな方法を選択しましょう。
水いぼは、自然治癒に任せるべき水いぼの積極的な治療はしないという医師は、水いぼの特徴から子供の負担を少なくしようと考えた対応といえます。水いぼは、免疫ができやすいウイルスで命の危険性もなく、半年〜2年くらいで消えてしまいます。
水いぼの治療には、痛みをともなうことが多く、泣く子供を抑えつけてまで治療するのはどうかという考え方があります。痛みに耐えてせっかく摘み取っても、再発の確率も高いうえ、さらに、学校保健法では水いぼにより登校が禁じられることはありません。ですので、子供に痛い思いをさせて治療する必要性がないと考える医師が多く存在します。
水いぼは、積極的に治療するべき一方で、水いぼは積極的に治療するべきと考える医師もいます。たとえば、感染です。水いぼは感染力が強く、集団生活の中で、簡単に感染してしまいます。タオルを共有したり、プールで肌と肌が触れ合うだけでも感染する可能性があります。そういった感染の拡大を防ぐためにも、早期の治療が必要だという考え方です。
また、保護者からの要望もあります。いぼは、ばい菌や汚いものをイメージさせ、いじめの原因になる可能性があるからという理由です。とくに、目立つところにできた水いぼは、子供心にも気になるでしょうし、それを揶揄されれば、心も傷つきます。そうしたことを心配する保護者は、一刻も早く水いぼを何とかしたいと考えて医師に相談します。
学校保健法では、水いぼによるプールは禁止されていません。しかし、幼稚園や保育園では、他の保護者の目もあるため、プール前になると水いぼを治療してくださいという連絡が保護者に行くところが実際多いようです。連絡をもらった保護者はあせってしまい、「先生なんとかしてください」という流れになってしまいます。
水いぼの治療方法は、まず、子供最優先で行うのが正解でしょう。痛い思いをさせて水いぼを取った方がいいのか、プールは少し我慢して、自然治癒に任せるのがいいのか、どちらの考え方もありますが、子供の気持ちを十分に尊重してあげることが一番でしょう。
(この記事の監修: ひがし内科クリニック 院長 / 東幸助 先生)
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