【医師監修】妊娠中にめまいが起こる5大原因! やってはいけない対処法は?

妊娠中のめまいはよくあるトラブルで、妊娠初期から妊娠中期、妊娠後期までクラクラする症状に見舞われる人もいます。対処法を間違えると赤ちゃんを危険にさらすこともあるため、原因と対処法を知っておきましょう。「立ちくらみ=貧血」と思い込み、自己判断で鉄サプリを飲んで吐き気を催すケースも多いので、ご注意下さい。







この記事の監修ドクター

藤東クリニック 藤東淳也先生


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妊娠中にめまいが起きるのはなぜ? 5大原因

妊娠中のめまいに悩む妊婦さんは大勢いますが、原因は大体共通しています。主な原因はつわり、酸欠、貧血、自律神経、低血圧の5つです。
原因1 つわり:吐き気を伴うめまいはつわりのせい?
妊娠初期はつわりの症状のひとつとしてめまいが起こることがあります。つわりの症状として起こるめまいは、つわりが落ち着いてくる中期には治まってくることが多いです。しかし、つわりのせいで何度も吐いてしまい、脱水症状に陥ってめまいを起こしているときは注意が必要です。このようなひどいつわりは「妊娠悪阻」と言い、治療が必要になります。病院で脱水症状と診断された場合は点滴で水分や栄養を補給する治療がとられます。つわりの症状だからとめまいを我慢せず、ひどい場合は一度産婦人科を受診し、脱水症状などになっていないか診てもらいましょう。
原因2 酸欠:酸欠になりやすい妊娠中期もめまいに要注意
妊娠中期になるとつわりは落ち着きますが、まだめまい症状が続く人もいます。妊娠中は貧血やつわりなどからめまいを起こすケースがありますが、貧血に関係なく起こるのが酸欠によるめまいです。急に起き上がると、血圧が一気に下がって脳に十分な血液が送られず、脳が酸欠状態となってめまいが起きます。立ち上がった瞬間に目の前が真っ暗になり失神してしまうことも。倒れてお腹をぶつけたりしたら赤ちゃんにも危険が及びます。立ち上がる際にめまいを感じたら、いったん座り直して安静にしましょう。
原因3 貧血:めまいは妊娠後期まで続く? 検査で貧血をチェック!
妊婦健診では貧血の有無を確認します。妊娠中に起きやすいのは、血液中の鉄分が不足して起こる鉄欠乏性貧血です。妊婦健診で貧血と診断されると鉄剤が処方されます。めまいによる転倒事故を避けるためにも定期的に受診し、貧血になっていないかを確認してもらいましょう。中には、ビタミンB12が足りない悪性貧血を起こす妊婦さんもいます。
原因4 自律神経:ホルモンの影響で自律神経が乱れることがある
妊婦さんの中には、妙に感情の起伏が激しくなり、自分でも気持ちを抑えられなくて戸惑ってしまう方もいます。ちょっとしたことで激怒し、めまいを起こしてクラクラすることも…。これには、自律神経の乱れが影響しています。赤ちゃんがお腹にいる時は女性ホルモンの分泌の仕方も変わりますが、この変化が自律神経を不安定にさせます。自律神経の乱れは、めまいに関わる「三半規管」にも影響するため、普段よりめまいが起きやすくなります。心臓が妙にドキドキしたり、手足が痺れる症状を伴うめまいも、自律神経が原因だと考えられます。
原因5 低血圧:低血圧によるめまいにも注意

ホルモンバランスが崩れると心身に大きな影響を与えますが、血圧の調整にも支障をきたします。妊娠後期になると大きくなったお腹の赤ちゃんに血管が圧迫され、血の巡りが悪くなって低血圧になることがあります。。もともと低血圧気味の妊婦さんはもちろん、普段血圧に問題がない方でも用心する必要があります。
妊娠中のめまいの正しい対処法

妊娠中、激しいめまいが起きると転倒や気絶してしまう恐れがあります。打ちどころが悪ければ赤ちゃんも危ないので、正しい対処法を頭に入れておきましょう。
立ちくらみを予防するためには?
妊娠中はめまいが起きやすい、と理解し、めまいが起きないよう予防することが大切です。例えば、急に立ち上がらない、など基本的な対策も有効です。普段は問題なくても、妊娠中は酸欠になりやすいので、突然立ち上がるのは禁物です。あまり頭を動かさないようにして、ゆっくり立ち上がりましょう。
・寝起きの立ちくらみがひどい時は?
朝目覚めて身体を起こすともうクラクラする、という時は、仰向けの状態からいきなり上半身を起こすのではなく、一度体勢を横向きにするだけでクラクラしにくくなります。深呼吸しながらしばらく身体を伸ばすのも効果的です。
妊娠中のめまいに効くサプリは鉄と葉酸
血液検査で貧血と診断されたら病院でも鉄剤を処方されますが、普段の食生活でも鉄分豊富な献立を選ぶよう意識してみて下さい。あさり、マグロ、赤身のお肉、牡蠣も鉄分の多いおすすめ食材です。ちなみに、鉄分豊富な鶏レバーはビタミンAとコレステロールが多いので、摂取量に気をつける必要があります。つわりやお腹の張りなどで食事が十分に摂れないときはサプリメントを活用するのもおすすめです。鉄だけでなく、葉酸も赤血球の生成に重要な栄養素なので、サプリメントを利用して十分な量を摂取できるようにしましょう。
・鶏レバーとうなぎはどれぐらいの摂取量が目安?
栄養たっぷりの鶏レバーとうなぎは、脂溶性ビタミンAも多いので過剰摂取は禁物です。妊娠12週までは、赤ちゃんの重要な器官が形成される大事な時期です。この時期に脂溶性ビタミンAを摂り過ぎてしまうと、先天性異常や奇形リスクが上昇します。鶏レバーなら1日分3分の1本、うなぎも1尾の半分を目安としてください。
鉄サプリを飲む時は血液検査を受けてから
妊娠中のめまいは予防策次第で軽くなりますが、貧血ではないのに鉄サプリを飲むのは非常に危険です。もし鉄サプリを飲む場合は血液検査を受け、結果を見てからにしましょう。中度から重度の貧血なら、鉄剤が処方されるはずです。妊娠中のめまいは代表的なものだけでも数種類あります。貧血以外にも原因はあるのに「この立ちくらみは貧血に違いない」と決めつけ、鉄サプリを服用するのは軽率な考えです。鉄サプリの影響で吐き気を催すこともあるので、過剰摂取に気をつけましょう。
めまいは病気の症状? 妊娠中によくある疾患

ごく稀に特殊なケースでめまいが起きている可能性もあります。「妊娠中のめまいはよくあるから」と軽く考えず、医療機関で調べて貰うことが大切です。
三半規管の異常で妊娠中にめまいが??
妊娠中、三半規管の異常で激しいめまいに襲われることもあります。血液検査を受けて血液状態に問題がなく、つわりも治まっているのにめまいの症状がひどい場合、三半規管に原因が潜んでいる可能性があります。出産するまではずっと自律神経が不安定なので諸々のトラブルが起きるのは避けにくいものの、症状があまりにもしんどい時は耳鼻科で診てもらった方が良いかも知れません。鍼灸なども自律神経を整えるのに効果的ですが、保険が効かないので治療費は安くありません。腕の良さもピンキリです。信頼できる鍼灸師がすぐ見つかるとも限りませんので、まずはかかりつけの産婦人科に相談した上で耳鼻科を受診して下さい。耳鼻科では患者さんの症状に応じて、三半規管の調整剤などが処方されます。
精神的な不安がめまいに繋がっているケースは??
妊娠中にマタニティブルーに陥るのは、自律神経が不安定になるからです。多少動揺しやすくなり、感情的になりやすいぐらいなら問題がありません。ただ、めまいがひどく日常生活に支障をきたすほど情緒不安定になっていると自覚しているなら、医療機関に相談して下さい。妊娠中でも飲める薬はあります。周りから少しおかしい、と指摘された時も素直に従って、お医者さんのサポートを受けましょう。
まとめ

妊娠中、めまいを感じることはめずらしくありません。しかし、「いつものことだ」と放置するのではなく、なぜめまいが起きるのか正しい原因を突き止め、適切に対処することが大切です。立ちくらみの原因は貧血だと決めつけて鉄サプリを飲み、鉄分の過剰摂取で吐き気を催すことも少なくありません。鉄サプリを飲む時は血液検査を受け、医師の判断を仰ぎましょう。妊娠初期はもちろん、妊娠中期から後期まで色々な理由でめまいは起きますが、ゆっくり動くよう意識して急に立ち上がらないことが予防策になります。普段の食事でも鉄分、葉酸不足陥らないよう、献立にも工夫し、出産まで乗り切りましょう。

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