【医師監修】妊娠36週目、赤ちゃんの様子・ママの体の変化は?

妊娠28週目からは「妊娠後期」と呼ばれています。今回は、妊娠36週目にスポットライトを当て、この時期に起こる体の変化ほか、必要なこと・注意点をお伝えします。







この記事の監修ドクター

 産婦人科医長 加藤智子 先生

浜松医科大学医学部医学科卒業、社会医療法人財団新和会八千代病院勤務。日本産科婦人科学会(専門医)、日本医師会(認定産業医)、日本抗加齢医学会(専門医)、NPO法人女性と加齢のヘルスケア学会(更年期カウンセラー)、日本産婦人科内視鏡学会、日本女性心身医学会、検診マンモグラフィ読影認定医、日本気象予報士会東海支部(気象予報士)。女医+(じょいぷらす)所属。

妊娠や子育て、不妊治療、婦人科疾患など皆様が不安なことが多い女性の一生をサポートし、皆さまの悩みに少しでもこたえられるような情報を提供できたらと思います。医師そして気象予報士としての視点でも健康についてアドバイスしていきます。

妊娠36週目ってどんな時期?

正期産の直前です
日本産科婦人科学会によると、正期産は妊娠37週~妊娠41週までと定義されています。(*)つまり、妊娠36週目は「正期産の直前」です。正期産の時期に達した赤ちゃんは、体の機能が充分発育し、いつ出産になっても問題ないと考えられています。

(*「流産・切迫流産」日本産科婦人科学会

http://www.jsog.or.jp/public/knowledge/ryuzan.html)
赤ちゃんの体重が2,500gを突破!
妊娠36週目の胎児の体重平均値は2,507gです。(*)発育の遅れや後遺症が懸念される「低出生体重児」の定義は「出生体重が2,500g」ですので、ママ・パパにとっても安心できるポイントの1つと言えるでしょう。

(*「胎児計測と胎児発育曲線について」日本産科婦人科学会)http://www.jsog.or.jp/public/shusanki/taiji_hatsuiku_kyokusen.pdf
妊娠36週目に体内で起きる変化

妊娠期間が進むにつれ、胎内では目まぐるしい変化が起こります。それだけでなく、ママの心身にも変化が生じるのです。ここでは妊娠36週目に起こる体の変化を詳しく見ていきましょう。
赤ちゃんの変化

妊娠36週目を迎えると、腎臓の機能が完成を迎えるほか、皮下脂肪を帯びたふっくら体型になっているため、超音波写真でもその丸々した様子が確認できます。さらに、赤ちゃんがいわゆる「胎児の姿勢」を取ります。膝をお腹に引き寄せるように折り、丸まったような姿勢になりますが、いわば「出産に備えた姿勢」と言えます。子宮が下がり、赤ちゃんの頭が骨盤にはまるような形になっているので、胎動自体は減っているでしょう。なお、赤ちゃんの頭がママの骨盤よりも大きい「児頭骨盤不均衡」の場合は、帝王切開による分娩となることが多いようです。
ママの変化
正産期のタイミングを目前に控える妊娠36週目からは、毎週健診が行われることが通常です。検査項目に子宮収縮と胎児の状態をチェックする「ノンストレステスト」も始まります。子宮が下がることで、胃の圧迫はかなり軽減されるでしょう。また食欲が戻ることでつい食べ過ぎになりがちですが、体重増加による難産へとつながる可能性があるので、控えてください。なお胃の圧迫が軽減するかわりに、膀胱への圧迫が加わり、頻尿・尿漏れに悩まされるママが増えます。ナプキンや尿漏れパッドなどを当てて対処してください。

ちなみに、この時期のママの体重はトータルでトータルで12kg前後増加しており、子宮の大きさはなんと本来の1,000倍にも増加しています。
妊娠36週目に必要なこと

里帰りはこの週までベター
「健診は自宅近くの病院、出産は里帰りして地元の産院で」と考えているママもいることでしょう。妊娠36週は出産のカウントダウンに入る時期なので、この週までに里帰りを済ましておくことがベターです。帰宅の際の交通手段は電車、車など何でも良いのですが、とにかく「ママに最も負担のかからない方法」を選ぶことをおすすめします。それから、できるだけ早く目的地につけることも重要です。移動時間が長いと疲れますし、万が一破水がはじまった場合の対処もしにくくなります。

なお、飛行機での里帰りを考えている場合、36週以降の利用(出産予定日まで28日以内の搭乗)には「医師の許可」が必要になることが一般的です。利用する航空会社によって、規定が違うようなので早めに確認することをおすすめします。産院に入院できるのが数日〜1週間後という場合でも早めに里帰りしてしまい、その間は実家で過ごさせてもらいましょう。
お家の整理・必要事項の連絡なども用意
ママが里帰りしている間は、父親が家事などを引き受けることになる場合が多いでしょう。必要事項は冷蔵庫に貼っておいたり、メモにまとめてあげておくと良いでしょう。具体的には実家や産院の住所・電話番号、回覧板やゴミ出しの手順、重要なものの置き場(はんこや通帳など)を書いておきます。どこに何があるか分かりにくい場合は、できる範囲でお家の整理をおこない、棚にラベルなどを貼るのも良い方法です。

なお、上の子どもがいる場合には、送り迎えの時間、PTAやイベントの日程などもパパに把握してもらっておきましょう。ヘルプで親戚や義父母などを頼る場合には、丁寧にお礼を言って、同じく必要事項の連絡を済ませておいてください。
妊娠36週目の注意点

妊娠36週目は、骨盤にかかる負担が大きくなることもあり、動きにくくなっているママもいます。ただし、無理のない範囲で運動は続けてください。外出を伴う運動は気持ちのリフレッシュにもなります。ただし、夫婦の営みはもう控えるべきです。妊娠36週目にはどんなことに気をつけておくべきか、最後にその注意点を確認していきましょう。
「夫婦の営み」は控えましょう
そろそろ出産が近づいてきたので、夫婦の営みは控えた方が良いでしょう。後遺症などのリスクはかなり下がっているものの、妊娠36週6日以前の出産は定義上「早産」になります。ちょっとした刺激で破水する恐れもあるので、セックス以外の手段でコミュニケーションを取るようにしましょう。
特別な理由が無い限り、運動は続けましょう
予定日には近づき、赤ちゃんはお腹の中でどんどん大きくなっています。加えてこの時期はママの食欲が戻るので、気を抜くと必要以上に赤ちゃんの体重が増加する恐れがあります。体調の良くない日は無理する必要はありませんが、医師から控えるように言われていない限り、運動習慣は継続してください。なお、お散歩などされる場合は、ご家族やお友達にできる限り付き合ってもらうほうが無難でしょう。
まとめ

妊娠最終月に当たる10ヶ月目のスタート。36週間もの妊娠期間を経て、臨月となりました。おしるし・前駆陣痛がきても、通常はすぐに出産となるわけではないので、余裕を持って行動してください。万が一破水してもパニックにならず、落ち着いて産院に連絡しましょう。初めてのお産を前に不安なママもいるかと思いますが、そんな時はおなかに触れ、赤ちゃんに話しかけると落ち着きますよ。

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