妊娠初期の症状は風邪に似ている 見分けるために確認することとは?

妊娠中はちょっとした風邪でも精神的に不安定なため、心配になる方も多いのではないでしょうか。

日頃から手洗いやうがいなどを心がけていても、妊娠中は免疫力が低下していることから季節性のウイルスが原因の風邪をひいてしまうことがあります。

そんな時に不安にならないよう、「妊娠中の風邪」についてご説明します。

要チェック項目


□妊娠初期は風邪に似た症状がある
□風邪で病院へ行くならかかりつけの産婦人科に行くのがベター
□風邪を悪化を防ぐためには、安静にして休むのが一番

風邪?それとも妊娠初期症状?
妊娠の超初期のころは、風邪のときとよく似た症状があります。主な3つをご紹介します。

妊娠初期に見られる風邪に似た症状


・熱っぽい
・身体がだるい
・頭痛

通常、排卵日以降の基礎体温は高温期に突入しています。妊娠が成立しなければ、基礎体温が低温期へと移っていきますが、妊娠している場合は基礎体温が高いままです。

そのため、微熱のようなほてりや熱っぽさを感じることがあります。

また、妊娠すると黄体ホルモンが分泌量が増えます。その黄体ホルモンには、子宮内膜の状態を整えたりするために活発に働いたり、血管を拡張するという働きがあります。

その働きにより、風邪のときのようなだるさを感じやすくなったり、血管が拡張することで周りに炎症が起こり、それが頭痛の原因となることもあります。

そんな風邪にも妊娠の初期症状にもみられる症状があると、どうやって見分ければよいのかと思いますよね。

そんなときは、風邪のときに見られる喉の痛みや咳、鼻水といった他の諸症状も一緒に出ているのかで判断しましょう。

熱っぽくて喉が痛いというように風邪症状が加われば、単なる妊娠初期症状ではなく、風邪をひいている可能性が高いと判断できます。

妊娠中に風邪をひいた…胎児に影響はある?
風邪をひいたときに気になるのが、胎児への影響ですよね。ここでは、風邪のときによく見られる症状と薬の服用についてご説明します。

1.発熱


「熱が出ると身体が熱くなるので、お腹の中にいる胎児も熱くなるのでは? 」と気になりますが、38~39度程度の発熱であれば、基本的には胎児に悪影響を及ぼす可能性は低いとされています。

ただ、40度以上もの高熱がもし3日以上も続いているようであれば、胎児の心拍数が上昇するなどの影響が出ると言われています。

そんな高熱が続くと母体自体の体力の消耗も激しくなるので、その場合は、一度医療機関を受診するようにしましょう。

2.咳


咳をするたびにお腹に力が入り、「流産してしまうのでは? 」と心配になると思いますが、咳が流産を促すということはありません。

ただ、咳が続くようであれば、別の病気の可能性も考えられます。咳で辛いと思ったり、長期間続くようであれば受診をして、お医者さんに診てもらいましょう。

3.下痢


風邪などのウイルスが原因で下痢を引き起こすこともあります。それにより、「お腹に圧がかかり、流産してしまうかも」と不安になるかもしれませんが、下痢が流産に結びつく可能性は限りなく低いです。

ただ、下痢により脱水症状などを引き起こすこともありますので、症状が治まらないようであれば、一度受診しましょう。

4.薬の服用


風邪を治そうといつもの感覚で市販の薬を飲もうとしていませんか? 奇形などの重篤な影響を及ぼす可能性がある薬がたくさんあります。

基本的に、妊娠中は「妊娠中の服用はおやめください」という表記がなくても自己判断で薬を服用しないようにしましょう。

妊娠初期であれば、流産の原因のほとんどが胎児側に原因があるとされています。ただ、中期以降はママも注意しないといけないので、風邪で辛いときは、病院を受診して処方してもらうのがベストです。

かかりつけの病院でなくても「妊娠している」ということを伝えれば、胎児への影響を考慮した薬を処方してもらえます。

また、漢方薬は「妊娠中でも飲める」と聞いたことがある方も多いと思いますが、漢方薬はたくさんの種類があります。

症状によって使い分ける必要があるので、この場合も病院や薬剤師さんに相談して処方してもらいましょう。

受診する診療科と目安
妊娠の可能性が考えられるときやすでに妊娠していると分かっている場合、どの診療科を受診すればよいのか悩む方も多いのではないでしょうか。

通常、風邪のときに受診する診療科は「内科」ですが、妊娠中は産婦人科の受診が望ましいとされています。

産婦人科の受診が良いとされる理由


・妊娠の状態をよく把握しているため
・専門的な知識が豊富

かかりつけの病院であれば、自身の妊娠状態を詳しく把握しているので、その状態にあった治療や薬を処方してもらうことができます。

また、妊娠における知識も豊富なので、通常の内科よりも適切な処置が受けられるのです。

また、病院へ行くかも悩むところだと思います。

受診した方がよいタイミング


・数日経っても症状が軽くならない
・38度以上の高熱が続いている

安静にしていて体調がよくなるようであればそのまま自宅で様子を見る方が良いです。それは、病院に行くことで余計な病気をもらってしまう可能性があるからです。

ただ、風邪の症状がつらいときや心配事があれば、迷わず受診しましょう。

もしインフルエンザなどの疑いがあれば、他の妊婦さんへの配慮として、病院へいく前に一度電話で問い合わせをしてから行くのが良いですよ。出掛ける時はマスクを着用し、帰ったら手洗いとうがいを忘れずに。

妊娠中の風邪は『悪化させない』がポイント!
妊娠中の風邪は、免疫力が低下していることから長引きやすいです。いつまでも続くと身体への負担も大きくなるので、風邪を悪化させないことが大切です。そのために重要となってくるポイントを3つご紹介します。

1.水分補給


発熱中は汗をかいたり、鼻水などで身体の中にある水分が外へ出て行ってしまいます。脱水症状になると、母体も胎児も危険な状態になるので、積極的に水分補給をしましょう。

日常的にトイレの回数や排尿の量・色をチェックしておくことで、風邪のときにトイレの回数が減ったり、尿の色が濃くなったりという変化に気づきやすくなりますよ。

2.栄養補給


妊娠中は薬の影響を気にして、自然治癒をしたいと思われる方も多いと思います。

寒気がするときは、身体の芯から温めてくれる生姜や喉がつらい時はハチミツ大根など、症状に合わせて風邪の症状が和らぐ食材を摂るのがおすすめです。

症状を和らげながら、消化に良い卵粥などでしっかりと栄養も摂りましょう。

3.休養・睡眠


風邪なのに動き回ると症状はどんどん悪化してしまいます。しんどいなと思ったら、休養・睡眠をしっかりと摂りましょう。

お腹が大きくなると寝にくいこともありますが、横向きになるなど、身体が休まりやすい体勢で休んでくださいね。

風邪をひかない環境づくりと生活を
1シーズンでなんども風邪をひくことがあるくらい繊細な妊婦さん。少しでも風邪にならないためにできることがあります。

1.湿度を上げて空気を乾燥させない


部屋が乾燥しているとどんどん菌が増殖し、咳などの症状も重篤化しやすくなります。部屋の温度はもちろん湿度にも気を配り、加湿器を使って空気の乾燥を防ぎましょう。

また、寒いからと締め切っていないで、定期的に空気を入れ替えることも大切ですよ。

2.身体を冷やさない


きゅりやトマトなどの夏野菜や生野菜は身体を冷やしてしまいます。サラダを食べるときは温野菜にしたり、体の芯から温めてくれる生姜や根菜類を食べて、体の内側からも風邪予防することも重要です。

3.体力を消耗しない


弱った身体だと風邪をひきやすくなります。熱っぽさやだるさなど、何か違和感を感じたら、まずは安静にしてください。

また、お風呂に長時間浸かるのも意外と体力を消耗します。少しでもしんどいなと思ったら、長風呂は避け、しっかりと身体を休めて免疫力を高めましょう。

「妊娠中の風邪」は、知っておけば焦らずに済む
いつもならなんてことない風邪ですが、妊娠中にかかると不安なんですよね。

ですが、妊娠初期症状と風邪の見分け方や風邪になったときの受診の目安など、あらかじめ知っておくことで焦ることなく対処できるようになります。

風邪をひかないのが一番ですが、もしもという時のためにこの事前学習をもとに冷静に判断して、妊娠中の風邪を乗り切ってくださいね。

(監修:Doctors Me 医師)

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