アリエルさんのブログ

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夏の夜の夢

しおりをはさむ

2013/07/31 00:35:30

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それは、湿っぽい空気が漂う、八月のある日の思い出。


その日はとくに訳もなくイライラしていて、
誰にでもいいから話をきいて欲しいと思っていた。
たまたま目に入ったレストランバーに入って、飲めもしないお酒を煽ったところまでは覚えているのだけど…


「ひどいな、忘れちゃったの?」

真夜中にベッドの中で目覚めると、私の隣には知らない男が横になっていて、
さも当たり前かのように、その身体には服を纏っていなかった。
「あんなに、ぐちゃぐちゃになるまで愛し合ったのに、ひどいな」
「あ…!」
私より少し年下に見える彼は、私の胸の先を指先でそっと摘まんで、そのまま耳朶に歯を立てる。
「ねえ、本当に忘れたの?」
吐息交じりの声から逃れるように体をよじると、彼が私の首筋に歯を立てる。
「やだ…、ちょっと」
痛い、と私が呟くと、耳元で小さな笑い声が聞こえた。

「…嘘つかなくて、いいよ。」
ー昨日は気持ちいいって泣いてた
彼の言葉に私は息をのんで、そのまま顔を見上げる。
すると、彼は微かに笑みを浮かべてから、
私の唇にキスをした。

「…ねえ、昨日は教えてくれなかったからさ、
今度は教えてよ」

気持ちいいところと、あんたの名前。

意地悪なその言葉に私が彼を睨みつけると、
彼はわずかに目を細めて、私の唇をキスで塞いだ。

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