期間限定の愛人 完結編

服役囚を待つ女の、はかないひと時のラブアフェア…。 貴方は 期限付きの私の愛人…。

  • 記事数 240
  • 読者 150
  • 昨日のアクセス数 26

最終章 まほろばの光 2⃣

しおりをはさむ

2013/07/24 18:10:09

  • 4
  • 2

2009年 11月

年末を目前に控えて、ルリは シマのいない 二度目の冬を 迎えようとしていた。



仕事は相変わらず 煩雑で 何かと慌ただしいが、その割には たいして儲からない。



経費のかかる遠方へ営業に出ても、思うように 契約は上がらず、気が滅入ることばかりだ。



顧客からは 、未だに「シマさんは、まだ 帰れないの?」と 言われ、ハッキリ 何時帰る!…と、返答出来ないジレンマが つのるばかりである。



息子 レイは常にマイペースで、自分の担当契約以外の所には、なかなか行きたがらない。



確かに シマの古い顧客は老人世帯が多く、必然的に これらの旧態前の客に対するシマのやり方を いつも傍で見ていたルリが、やむを得ず 自ら 回らねばならなくなっている。



だが、顧客内の世代交代は 確実に進み、そのうち レイが獲得した新しい契約者が、シマの古い顧客を 保有契約高で 抜き去ることは 確実である。


しかし、複雑な 事故の案件などに ぶち当たると、レイはまだ経験不足で頼りにならず、やはり 「 シマが居てくれたら…。」と、いつも泣きたい気持ちになるのである。



そんな 色気のない 仕事三昧の日々の中で、やはり ルリの 唯一の楽しみは、ブログであった。



11月末、ルリは ついに 第4部 「結婚の崩壊」を 書き終えた。



正直、自分の過去の一番辛い部分を 思い出す作業は かなりの苦痛もあったが、ルリ自身 これをなんとか 完結させたことは、まさに 自己満足の極致であった。



しかし、これを書き終えてしまうと、流石に 自叙伝しか書けないルリには、ネタが無い。



もし、さらにブログを続けたければ、ディープなルリのブログを 読み続けてくれる 少数のありがたい読者が、たぶん 知りたがっているはずの、「マキとの別れ」を 書くしかない。



さて、どうしたものか?…と、思案している時期に、シマからの 嬉しい知らせは 届いたのである。



「 本日 仮釈放の 申請許可が、 やっと正式に下りました。
上手くいけば、来年の春には 帰還出来そうです。
4月になるか、5月になるか?…こればかりは、なにぶん 私も初体験で、定かではありません。しかし、とにかく もう少しで ルリの元へ 帰れることだけは確かです。」



ルリは、小躍りして この手紙を握り締めた。



正式な 刑開けは 9月だから、ほんの数ヶ月でも 早く出られるということである。



シマが帰って来れば、もちろん ルリは仕事の重責から、少しは開放されるだろう。



しかし、昔の生活に戻れば、またもや あの野獣男に振り回され、悠長に ブログで自叙伝など書いている時間は、確実に無くなるのだ。



( あと少し…、こうして 私が、自分を見つめ直す時間は、あと少ししか 無いんだ!)



…追い詰められると、がぜん 闘志が湧く性分は、ルリの 生来の気質であった。



2010年 1月
ルリは いよいよ 自身のブログの 最終章となる、「 期間限定の愛人 完結編」を 書き始めた。



完結は、 シマ帰還までの余裕を持ったタイムリミット、3月末の予定だ。



既に 半分忘れかけた 過去の男 マキのことを、ルリは少しずつ 思い出しながら、ブログを綴ってゆく…。


最悪状態だった頃の、思わぬネットの出会いから、刺激的だったクリスマスイルミネーションの夜。



マキに勧められて始めたブログ、そして 恥ずべきジェラシーと 恋心の告白…。


( 思い返せば、私は つくづく 懲りない女だ!(笑))



…と、ルリは 心から自分に呆れ、 可笑しくなる。


シマは何も知らないが、彼が居ない間の 二年余も、ルリにとって 存分にドラマチックな人生だったと 言って良いだろう…。



仕事の合間の車中や深夜ベッドの中で、ブログを携帯書きしながら、ルリは 愛したマキの姿を思い出す。



シマと比べて、見かけだけは格段の男前だったマキとの熱い時間を思い出すことは、現在のルリにとって、ちょっと 贅沢な時間なのかもしれない。



クールでスタイリッシュで かなり ドSで、充分にルリを満足させてくれた、期間限定の愛人 マキ…。


今でも時々、ルリは夕方 いつもの時間になると、懐かしいマキの着信音が鳴り出すような、切ない幻を見る。



そして、携帯電話の向こうで 穏やかに話し始める クールなマキの声が、 耳の奥で 不意に聞こえて来る気がするのだ。



「… やあルリ、お疲れさま! 
今日は 何か いいこと あったかい…?(笑)」







期間限定の愛人 完結編
2010/03/31



同じテーマの記事

コメント2

しおりをはさむ

  1. ルリさん(55歳)ID:31095・2013/07/25

    マーガレットさん

    ありがとうございます(^_^)
    一期一会…そう考えると、誰にでもそれぞれのドラマがありそうですよね。
    私の出会い別れも、そんな小さな物語です。(笑)
    シマの件だけは、確かにチョットぶっ飛んでましたけどね(;^_^A
    最後までお読み頂きありがとうございました!(o^^o)

  2. マーガレットさん(39歳)ID:30621・2013/07/24

    お疲れさまです

    やっぱりマキさん素敵な方でしたね
    私の回りには探しても居ません(T^T)

    ルリさんは素敵な出会いに恵まれましたね
    誰もが出来る経験では無いですから
    きっとルリさんが素敵だからですね

    ありがとうございます(^-^)

このページのトップへ

GIRL’S TALKにログインする

Ameba新規登録(無料)はこちら

12/3 編集部Pick up!!

  1. 彼氏の離婚話が進まずメル友状態
  2. バツ2で4人子持ちの彼にモヤモヤ
  3. 「婚約指輪」を貰えず自己嫌悪

人気ブログ記事ランキング

  1. 1

  2. 2

  3. 3