期間限定の愛人 完結編

服役囚を待つ女の、はかないひと時のラブアフェア…。 貴方は 期限付きの私の愛人…。

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逃げる男 2⃣

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2013/07/17 11:18:19

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疑心暗鬼ほど、情けないものは無い。



マキの 何気ない言動は、常にルリの平静を 奪う。



彼はいつも 深い意味もなく、ルリに平然と話をしてくるが、それが どうしても疑わしい。



それは 裏を返せば、ルリ自身の行動に当てはまるからこそ そう思う訳だが、あれほど 女慣れした モテ男なのだから、何処にいっても 自分のような男性依存の女が、簡単に引っ掛かるのは ワケもない!と、ルリは思ってしまう。



そう考えると、ルリのイライラは 頂点に達して来る。



( ならば、なぜ私は こんな 悪趣味の告白記事を書くのだ?
マキを 引き留めたいのなら、実録ブログは 今すぐに辞めて、彼に媚びへつらい 従順な可愛い女を装うべきではないのか?)



だが、このブログだけは辞めたくない、 完結させたいと ルリは思った。



こうして 書き始めたマキとの話を、中途半端で投げ出すような真似だけは、どうしてもしたくない。



既にルリは 自分でも気付いているが、だいたいこの「マキ編」自体が 、マキへのラブレターを書いているようなものだ。



けれどもルリには、N美のように大胆で直接的なパフォーマンスは どうしても出来ない。



あんな 甘ったるい お花畑の様なブログで、毎日毎日 ポジティブな言葉ばかりを 書きつらね、男性読者に媚びを売るような 女オンナした 書き方は、ルリには 絶対に無理だ。



仕事では、見事な営業スマイルを振り撒けるくせに、ブログではどうしてもこんなヤサグレ女でしかいられない。



だってこのブログは、ルリにとって自叙伝だ。



シマのことを書いた時も、彼の良いところも悪いところも全部話す、ルリの本音だった。



それは ルリにとって、その男の全てが愛しいから…である。



しかし ルリの こんな屈折した愛情表現が、一般的な男には 通用しないことも わかっている。



もちろん マキも同じだ。



マキはきっと、ルリの描く 彼の狡くて冷たい姿を読み、こんなものが 自分へのラブレター?などとは、少しも気付かないのだろう。



( この女は ぜんぜん可愛げがない。
ブログに 可愛いらしい事の一つも 書けやしない。 ただの 変わり者の 毒吐き女だ!)



きっと そういう風にしか、受け取っていないのだろう。



だが、この切なさは どうだ…?



受け止めて欲しいマキに、真意をわかって貰えないルリの、この虚しさはどうすればよいのだ…?



ルリは ほとほと 疲れていた。



そして 心から、ガサツで破天荒で、それでも温かいシマが恋しかった。



あり得ない例えだが、もしシマが マキと同じ立場なら




「 俺が 大切なら、そんなくだらないブログは、今すぐやめろ!」



と一喝するか、もしくは



「 そうか ヨシヨシ…お前は そんなに 俺のことが好きか?(笑)
そこまで 俺が 憎たらしいほどに惚れちまったのか?」



と 言って、豪快に笑うだろう。



どちらにしても、一瞬にして ルリの不安を吹き飛ばす本音を、シマならきっと ズバリ!言ってくれる。



怒られても 笑われても、ルリはそれで 深く安堵するのだ。



だがマキは、間違っても そんな事は言わない。



決して 悩めるルリを、救ってはくれないのだ。



たかが 期間限定の愛人 マキに、それを求める ルリの方が、おかしいのは よくわかっている。



だが それでもルリは、マキに そんな自分を 理解して欲しかったのだ。




そんな 自分の やるせない気持ちの持って行き所を、ルリは ついに、自らのブログに求めた。



どこの馬の骨とも知れない 愚かな中年女ルリの話を、いつも 親身に聞いてくれ、率直に コメントしてくれる、みず知らずの間柄であるブログ読者に、とうとう救いを求めたのである。




それが「cafe エッ?アメブロで?初の毒吐き!」と 題した、アメンバー限定記事である。



この記事で ルリは 初めて、 マキへの切なく情けない恋心を 読者へ告白した。



そしてこの夜、ルリは  実は一番関係深い 隠れた読者である マキを、無断で アメンバーから バッサリと削除してしまったのである…。


次話へ続く

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