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『明日のきみ。昨日のわたし。』

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あたためる

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2018/06/15 22:17:03

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『愛菜?

こぼれちゃうよ、待って。』




私は、要一郎から離れた。



キッチンの調理台の部分に、いったん、飲み物を置いてから、




要一郎は、私を抱きしめた。




静かな静かな時間が流れた。





『どうしたんだよ、何かあったの?』










あったよ






城くんが死んじゃった




もう、どこにもいない




ずっとひとりぼっちだよ









要一郎は黙って聞いていた。





要一郎、




さみしいよ





苦しいよ





地面が無いよ…。






『愛菜、コーヒー飲もう。ほら、冷めちゃうから。』




私は、ココア、要一郎はカフェラテを飲んだ。





『おいで。』





二人でブランケットにくるまって座った。




要一郎は、ずっと、私の背中を撫でて、



時々、肩甲骨のところをなぞった。





『そりゃあ、さみしいよな。あんなに、若い、元気な



城くんが居なくなっちゃったんだから』


要一郎、




私も死にたい



死んでしまいたい






要一郎の腕が、左右から回ってきて、




強く強く抱きしめた。





『それはダメ。俺が許さない。



もちろん航平が許さない』



要一郎の大きな手のひらが、私の髪を何度も撫でる。




『要一郎、キスして』





うーん、いいのかな、



俺もしたいけど。城くんに怨まれそう。





そうだね、城くんは悲しむだろうね









おでこと、頬にだけ、何度も何度もキスした。





部屋が暗くなって、




カーテンの隙間から射し込む街灯の灯りだけ。





『俺、城くんの怨みを買うよ。


お前のことは怨まないだろ、妻だからな』









要一郎のあたたかい唇が私の唇に触れた。








軽く触れて、離れて、また、触れて






そのくりかえし。





要一郎は、それ以上のことはしなかった。




ブランケットにくるまって、二人で




あたたまった。

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