サンシャインさんのブログ

不倫で、片想い。 大好きな人を想う、つたない私の日常。 

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約束は延期

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2018/04/28 22:51:05

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金曜日。
緑井さんは疲れていた。


木曜日、急遽出掛けたお客さんのうちを出たのが10時過ぎだったらしくて。


事務所に戻ってきて、すぐ帰ったようだけど、タイムカードの退社時間が10時半だった。


B子ちゃんのことが最近苦手な緑井さんは、それでもB子ちゃんに教えてもらわなくちゃいけない事柄がたくさんで、疲れている。


B子ちゃんの、上から目線が嫌なんだ。
私もわかるなー。

彼女が最近キライだ。
意識すると避けてしまうから、言葉にしてキライと思わないように努力している。


その彼女が、木曜日は割りと早めに帰っていった。

緑井さんが、前日の疲れを引きずって、早く帰るって言ったから。


5時半過ぎて、浮かない表情だったので、声をかけた。


「……帰らないの?」
「………帰っていいかな」
「いいよ?疲れたでしょう?」

優しく微笑んであげる。

ちょっと悩んでいた風なので、思いきって言ってみた。

「それとも、飲みにいく?」

「………今日はダメだなー」
疲れたもん、と続ける。

「本当は、昨日スゲー行きたかった」

「え?お客さんち終わったあと??」
「いや、その前。付いてきて、って言われなかったら、飲みに行きたかった」
「……………」


そんなこと。一言も言わなかったじゃん。


…………………………あ。


もしかして、昨日、夕方、珍しく私のデスク回りでウロウロしてたのって………そのせいなの?


あちゃー。
早く言えよ。


私のテリトリーの辺りを、意味もないのにウロウロするから、B子ちゃんに「することないなら早く帰りましょうよ」とか言われてたよね。


あの子は、余計なことしか言わないし、しないから、こちらの思惑に水を差される。


本当は、誘いたかった、の???


私は、背筋を正して、緑井さんを真正面から見つめた。


「あ、あの。返事、聞いてません」

きゅっ、と唇を引き締めると、緑井さんはためらうことなく、「ああ、11日ね?」と言った。


………忘れてなかったんだ。


「……なんかあった気がするんだよなー。その日」

小声でそう言う。
頭で言葉を理解して、足元がガラガラと音をたてて崩れていくような感覚を覚えた。


「……18日頃なら、いいかも」と呟くので
「18日ぃ?」と顔をしかめてしまう。


18日なんて、予定が読めない。
多分、私がダメだと思う。


「落ち着いたら、連絡するよ」

と、緑井さんが言った。
その冷めた横顔に、私の心が震えた。


………ショックだ。
動揺のあまり、泣きそうな、キレそうな、けれどそれらを表に出してはいけないと思う理性も働いて、一番紳士的と思われる、笑顔を取り繕った。


「……多分、そうやって、一生予定が擦り合わないと思います」


ニッコリ笑って、それだけ言うのが精一杯で、私はその場を離れた。自分のデスクに戻って、放り出したままの仕事に取りかかる。


涙が出そうになって、ぐっと堪えた。

大丈夫大丈夫、落ち着け落ち着け。
大丈夫、私は大丈夫………。

呪文のように、口のなかで呟く。


落ち着け落ち着け、動揺すると失敗するから、動揺するな。もう、赤井さんのときの自分とは違うんだから……。


社交辞令だったと思えばいい。
期待するから泣くんだろ?

なら、社交辞令だったと思えばいいじゃん。
期待しないで待つことなんて出来ないもん。


楽しみだったから、ショックなんだよね。
期待した、というより、楽しみだったんだ。

ずっと、そうなったらいいなって、夢を見てたから。


だから。そうなりかけたから、楽しみだった。
夢に手が届きそうだったから。


こんなにショックだなんて、笑ってしまう……。

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