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テーマ:小説 > 男女関係

2018/04/23 01:07:44

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カッターを握る腕ごと引っ張ってまどかを抱き締めた。


冷たい。


アメリカで触れてきた死体みたいだ。

もう何もしなくても、まどかの命は数分しかもたないのは分かった。




『………私ね、逃げて来ちゃったの……』

『うん……』


抱き締める俺の目からは涙がどんどん溢れてきて
悟られない様に声が震えないように
相づちを打つことしか出来なかった。



『……お母さんのくれた仕事………どうしても嫌で…
撮影の途中の休憩の隙を見て……』


『うん……』


『……初めてなら、お給料多いから。
いいわよね?ってお母さんに言われて……
これが済んだら演技の勉強でも何でも好きにしていいって言ってくれたんだけど……』


『……………………』


『……でもあんなのが出回ったら、もうこの先の人生は私のしたかった事出来ないよね』



乾いた笑いと一緒に咳き込んだ。




『なんであんな母親の言うこと聞いたんだよ!
馬鹿なの!?』


震える声で怒鳴ると、まどかは弱々しく俺の背中を撫でた。



『私、ずっと自分の体が嫌いだった。
もっと……もっとって……他の人が羨ましくて。
でもね……この顔だけは好きなんだ。』


『……顔……』




『……お母さんの若い頃にそっくりなんだって……
だから、お母さんの理想の娘になりたかったの…』



『……まどか……』


『……なんか…眠いかも……』

『うん。そうだね。』



『………ごめんね……蒼士……来てくれてありがと……』

『まどか!』




俺の背中を撫でていた手がダランと下がった。





それから

顔色を無くしたまどかの顔をしばらく眺めていた。


月明かりが照らすその顔には傷1つなく
そこだけなら死んでるなんて分からないのに。





『理想……か。』




俺は迷うことなくまどかを車に乗せて
実家の病院へ走らせた。

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