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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/10/13 09:13:55

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「んじゃーな。」

「うん。ありがとう。」

「…おやすみ。」

「…おやすみなさい。」

桐生院の裏口には回らず、門の前であたしを降ろして…千里は帰って行った。

あの頃の続きみたいだ…って言われて、それにはすごくドキドキしてしまったけど…

こうして、家の外で別れるのは…おかしな感じ。

…ううん。

千里は変わろうとしてくれてるんだもん。

あたしも、前向きに捉えなきゃ。


「ただいまー…」

いつもは裏口から帰るのに、玄関から帰ったからか…

「おかえり。珍しいね、前からなんて。」

「……」

耳のいい母さんが、待ち構えてた。


千里と買い物に行く前に、家族のLINEグループに…『ごはん食べて帰ります。早く帰れる人、晩御飯よろしくね』って入れておいた。

すると、華月が『あたしもう帰るから作るね』って書いてくれて…

『あたしは今日は、リズと二階堂の本家に泊まります』と咲華。

『俺遅くなるからいいや』と華音。

『俺八時過ぎに帰って食うー』と聖。

『あたしも六時頃には帰るから、華月を手伝う』って母さん。

父さんは…

ゼブラさんが『4649』ってカードを掲げてるスタンプ。

…千里は、あえて何もしなかったみたい…


「ただいま…晩御飯…ごめんね?」

靴を脱ぎながら言うと。

「大丈夫。華月と、お~いしいカレー作っちゃった。」

母さんはあたしの腕を取って。

「…誰とごはんに行ってたの?」

そこには他に誰もいないのに…耳元で言った。

「………千里に、ごはん作ってって言われて…」

「!!(きゃあ)!!」

母さんは両手を頬にあてて、口には出さなかったけど口パクで悲鳴を上げた。

「えっ?えっ?それで?」

「…それでって?」

「こっちに戻る話とか。」

「…もうしばらく、あっちにいたいって。」

「……」

あたしの言葉に、母さんは一瞬キョトンとしたけど。

「…千里さんが?」

って、少し間抜けな顔をした。

「うん…千里が。」

「…ま、そっか…ライヴもあるし、集中していたいよね。」

母さんは、うんうんって頷いて。

「さ、あっち行こ。咲華とリズちゃんいないから、寂しくって~。」

あたしの腕に抱き着いた。

…そうだ…

「母さん。」

大部屋に向かう途中。

あたしは、足を止めた。

「んっ?なあに?」

腕を組んでるあたしの足が止まったもんだから、母さんは急ブレーキ。

驚いた顔で、あたしを見てる。

「…聖を産んだ後、少し…調子悪くなったじゃない?」

「……」

母さんは、またまたキョトンとして。

「聖を産んだ後…昔の事だな~…」

って苦笑いした。

「んーと…うん。そうね。ちょっと調子悪かったかな。」

「あれって…精神的に何か辛かったの?」

あたしが真顔で問いかけると、母さんはあたしを見つめ返した後。

「それは、今誰かにあの時のあたしと同じような事が起きてるから、聞いてるの?」

少し首を傾げて言った。

…するどい。

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