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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/10/11 19:45:44

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「お待たせいたしました。」

「ありがとう。」

目の前に出されたオレンジジュースを一口飲む。

…いつぶりだろう。

これをオーダーするのは。


二時間前、織と一緒に帰国して。

本部に立ち寄った後、一人で『プラチナ』に出向いた。

俺がいない間の裏情報を少し仕入れたいと思ったからだ。

『プラチナ』では、本部で知り得ない情報が手に入る。


だが…店に来て驚いた。

海が酔っぱらって結婚した女性、桐生院咲華さんの父親である、神千里氏が…

海の実の父親である早乙女君と、カウンターで飲んでいたからだ。

陸坊ちゃんが以前ここに来たと言うのは…耳に挟んだ。

この店は、二階堂御用達だが…坊ちゃんはその存在を知らない。

…形として…二階堂を『出た』人間と扱われているからだ。

本部への出入りはされているものの、二階堂の者としてしか立ち入る事が出来ない場所には…入れない。

その時は、神氏を始め…ビートランドの人間が数名訪れたとの事で、特に二階堂の者が来店しなかった日に、たまたまここに入ることが出来たのだろう。と思った。


だが、神氏は言った。

『昔からここに来てる』と。

俺は…一度も会った事はない。

そこまで頻繁に来ていなかったのかもしれないが…

ここに入るには、二階堂の誰かの紹介と…

「……」

カウンターの中にいる、正宗さんの気分で決まる。

それは…

店の前にある監視カメラで、正宗さんによってその『人』を『視られる』のだ。


まあ…ここに来ている客すべてを把握しているわけではないし…

そこにたまたま神氏がいたとしても、別に構わないのだが…

何となく、正宗さんらしくない気がした。

坊ちゃんの義理の兄でもある神氏。

いくら二階堂が外の人間と付き合わないと言っても、桐生院家と二階堂はそう遠くはない関係だ。

海と咲華さんの結婚で、完璧に親戚になってしまった。

…正宗さんにも、情報は入っていたはずなのに。


「海はまだ現場に?」

神氏がそう言って俺を見る。

海…

ふっ。

可愛がってもらっているようだ。

「三日後帰国する予定です。当日にならないと確定しない事が多いので、まだ咲華さんには伝えていないと思いますが。」

「そうか…じゃ、俺も聞かなかった事にしよう。」

「明日、ご自宅にお邪魔してもよろしいですか?」

「……」

唐突に言ってみると、神氏の反応が思った以上に悪かった。

そりゃそうか。

今、神氏は…

「…俺はいないが、行くといい。」

一人、家を出ている。

「リズのおしゃべりがたまらなく面白い。」

「そうなんですか?」

「本当に…可愛い。」

「……」

神氏の向こう側で、早乙女君が複雑そうな顔をしている。

そうか…

まだこじれた夫婦関係は、修正出来てないのか…

二人の別居を海と咲華さんはハッキリ言わなかったが、紅美から聞いた。


…なぜか、紅美から。

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