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学園祭《事件編》その9

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2017/10/07 23:47:33

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『岩元雪菜さんを迎えに行きましょう!』
ユメちゃんの言葉に起こされてこんなに朝早くやって来たのに、なんで俺ここで菓子パンかじってるんだろう…

ユメのアパートの沓脱ぎに腰掛け、隣に熱いコーヒーが入ったマグカップを置くと、慎は溜め息をついた。
『…ユメちゃん?』
ドアの奥に呼び掛けると、ユメが慌てて飛び出してきた。
何だか制服がよれよれだ。

『どうした?何だからしくないよ?』
慎の言葉に、ユメは姿見を覗き込みながら襟元とスカートの裾を少し引っ張った。

『歩きながら話します。出掛けましょう』
言うと、慎の手を引いてアパートを出た。
ドアを施錠し、岩元の家に向かって歩く。

『慎くん、追けられていないか気を配っていてください。実は、夕べ慎くんが帰った後にドアの下にこれが差し込まれていました』
慎はユメの手元を見た。
白い封筒。中には便箋のような物が入っている。
『慎くんの字ではありません。誰かが、慎くんの帰った後に入れて行ったんです。わたし、慎くん以外の人をアパートに連れてきたことありません。部屋を教えたこともないです。誰かに追けられたのかもしれないです。恐らく、この手紙を入れた人に…』

ユメは言いながら、封筒を開いて中の紙を取り出した。
そこには、汚い走り書きのような文字でこう書いてあった。

演劇部の件から手を引け。次は怪我だけでは済まさない。

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