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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/10/09 18:44:23

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「父さん、食べないの?」

咲華がテーブルを指差して俺を見た。

「……」

俺が無言で少し考え込むと。

「ちゃんと食べないとマイナス思考になっちゃうわよ?さ、食べよ?」

咲華はキッチンでコーヒーを入れて。

「ほら、来て来て。」

俺の席に座った。

「そっちが俺だぞ?」

「だって食欲ないんでしょ?そっちに座ってクロワッサン食べたら?」

「…華月がつくってくれたんだ。食う。代われ。」

「はいはい。」

「咲華、リズが怒ってる。」

俺と咲華が席を代わろうとしてると、海がリズを抱えたまま立ち上がった。

「…来い。」

手を伸ばすと、リズは一瞬泣き止んで海の顔を見て。

そしてもう一度俺の顔を見て泣きそうになったが…

「お願いします。」

海がリズを俺に渡した。

「…じー、抱き方が上手いのかしら。顔は怖いのにね。」

俺と向き合って膝に座ったリズは泣き止んでいて、むしろ笑顔になりかけていて。

その気配を読んだのか、咲華がテーブルに頬杖をついて言った。

「俺達よりベテランなんだ。当たり前だろ。」

海が咲華の肩に手を掛けて言う。

「…おまえも座れ。」

「…え?」

「少し食え。そうじゃないと、朝飯食ったんだろうが、咲華は目の前にある物を全部たいらげるからな。」

「そっそんな事ないわよー!!」

「…思い当たる節が…」

「海さん!!」

それから俺は…

リズを膝に置いたまま、咲華と海とで食べ始めた。

…が。

「ははっ。おまえ、そんなにしてまで食…ぶっ…ぶはっ…」

俺の食ってる塩パンを狙ったリズが、俺の身体をよじ登るようにして邪魔をする。

「目の前で美味しい物食べるじーが悪いわよねえ。リズ、とっちゃえ。」

「こら、リズ…すみません神さん…シャツが…」

「洗えばいい。気にするな。それより…『神さん』はやめろ。」

「…え…」

「知花の事も、こっちにいる間に『お義母さん』って呼んでやってくれ。」

「……」

「……」

海と咲華が顔を見合わせる。

俺は興味なさそうに、ムキになって俺の口元からパンを取ろうとするリズと格闘する。


キッカケなんて…関係ない。

それは、俺が一番良く知ってるじゃないか。

酔っ払って結婚なんて、ぶっ飛んでるが…

二年以上待ち続けて疲れた咲華には…

これで良かったのかもしれない。

「…お義父さん。」

早速そう呼ばれて、少し照れくさい気もしたが…

「…なんだ。」

「ありがとうございます。」

テーブルに着くほど頭を下げる海。

「…あたしも…ありがとうございます…」

その隣で、咲華も同じようにした。

「食い終わったら洗濯をするから、教えてくれ。」

頭を下げたままの二人にそう言うと。

「ほんとに?」

「ああ。」

「動画撮っていい?」

「……」

ダメだっつーの!!

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コメント2

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  1. リリーさん(40歳)ID:6612240・10/09

    ダメじゃない。動画撮って、華月に送ったら喜ぶよー(,,>ω<,,)♡

  2. マコトさん(29歳)ID:6612239・10/09

    別居がいいきっかけになりましたねぇ( ^ω^ )

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