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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/10/09 11:25:23

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「………別居?」

あたしは、華音・華月・聖・咲華・海さんを前に…今、ここに千里さんがいない経緯を話した。

「あ…えーとね、でも、そんなぎょうぎょうしい事じゃないの。」

「別居だろ?十分ぎょうぎょうしいじゃねーか。何があったんだよ。」

華音がテーブルに前のめりになって、早口で言った。

「そうだよ…さっきまで一緒にいたのに…」

華月が泣きそうな顔で、唇を噛んだ。

「…姉ちゃんから切り出したのか?」

聖が沈んだ声でそう言って。

あたしは…

「うん…でも、これって別に最悪な事態に至る別居じゃないから。」

両手でグラスを囲むようにして言った。

…そうだよ。

別れたいわけじゃないの。

知花は…千里さんの事好き過ぎて、何かと闘ってるんだよ…

その何かが、あたしには分からないんだけど…


「…何だよ。おまえは知ってたのか?」

華音が咲華にそう言うと。

「…知ってたって言うか…母さんとおじいちゃまが話してるの聞いちゃって…」

咲華はバツの悪そうな顔で首をすくめた。

「えっ?お姉ちゃんが聞いたって事は…昨日…今日?」

「…今日…だから…そんなすぐにこうなるなんて思わなくて…」

「今日って…マジかよ…姉ちゃん、どうしたんだろう…」

みんなが難しい顔をしてうつむいてると…

「…ごめんね?こんな事になって…」

部屋で待機してるはずの知花が、リズちゃんを抱っこして大部屋の入り口に立ってた。

「…ほんとは、あたしがあっちに行くつもりだったんだけど…」

「親父が何かしたのか?浮気とか?」

「違うわよ…ただ少し…本当に少しだけ、離れてみたいなあって。」

「離れてみたいなあって…」

少し呆れた口調でそう言った華音に、知花は目を細めて。

「千里をかわいそうって思うなら、華音もあっちに行けば。」

すごく…

すごく、らしくない口調で、らしくない事を言った。

当然、みんなが無言になって知花を見てると。

「…やっぱり…そうだよね。みんな、そんな目で見るよね。」

何だか…知花はガッカリした顔をして。

「…おやすみ。」

リズちゃんを抱えたまま、部屋に戻って行った。


「……今の、どういう事?」

華月が誰にともなく問いかける。

「…あれが本当の母さん…って事なのかな…」

咲華がそう答えると。

「…咲華とか華月に言われるならともかく…母さんに言われたと思うとズキズキする。」

華音が胸を押さえて。

「…ノン君には悪いけど、俺は今の姉ちゃんにスカッとしたかな。」

聖が…腕組みをして言った。

「姉ちゃん、ずっといい妻でいい母親だったからなー…もちろん俺にとってもいい姉だし。でも、どこかで無理してたんじゃね?」

「…無理…」

「自分がこうしてれば、全部丸くおさまる、とかさ。」

「……」

聖の言葉に、誰も何も言わなくなった。

それは、みんながそれに思い当たったから。

「しばらくほっといてやろーぜ。姉ちゃんも親父も。」

聖は軽い感じでそう言って。

「俺、ビール飲も。」

立ち上がって冷蔵庫に向かった。


…聖ー!!

ありがとう!!

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コメント1

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  1. カオリさん(47歳)ID:6612081・10/09

    言葉の少ない夫に従って、自分の意見を飲み込んで、皆んなの顔色を伺うって言うよりもなるべく平和にって行動だったのかも
    ふわふわゆったり知花さんは偽りで、本当は自分の意見をしっかり持っている人なのかも

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