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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/10/08 19:07:08

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「あら、大宴会レベル。」

あたしは玄関に出迎えてくれた知花を前に、両端に綺麗に並べられた靴を見下ろして、さらには縁側を見て言った。

「気が付いたらこんな事になっちゃってたわ。さ、上がって上がって。」

「お邪魔しまーす。」

知花の後を歩きながら、大部屋と呼ばれるリビングダイニングに入ると、麗と瞳さんもいた。

「いらっしゃーい。」

「お先に。」

瞳さんはグラス片手に、何か飲みながらチーズ食べてる。


今朝、センから『自分の都合のいい時間に知花んち集合。何か美味いもん持参するとなおよし』ってメールが来て。

あたしは取材があったから少し遅れたけど…ワインを持って来た。

さっきチラッと見た感じでは、縁側の一番端のコーナーで。

すでに絶好調に飲んでる風な神さんと陸ちゃんとセンとアズさんが見えた。

まだお昼過ぎたばっかよ?

もう…羨ましいったら!!


あたしもグラス片手に瞳さんと乾杯して。

「あっちで乾杯したら戻って手伝うわ。」

知花にそう言うと。

「あ、二人共食べて飲んでるだけでいいから。」

麗が顔だけ振り返って言った。

「んまっ。失礼な。あたしは料理するわよ?」

「何よ聖子。それじゃあたしが全然しないみたいじゃない。」

「しないんでしょ?」

「少しはするわよ。」

あたしと瞳さんが言い合ってると。

「少しはしてる聖子と、全然しない瞳さんは何もしなくていいから。」

知花が…そう言った。

笑顔で。

「…今の、知花ちゃんが言った?」

瞳さんがグラスを口元で止めて言った。

「あっ、ごめん。失礼な事言っちゃった。」

知花は首をすくめたけど…笑ってる。

「…麗が言ったのかと思った。」

あたしが麗に言うと。

「あたしも、あたしが言ったのかと思った。」

あたしと瞳さんと麗が知花を見ると。

「…らしくない…ね。ごめん…」

知花はペロッと舌を出して…冷蔵庫からお肉を出して切り始めた。

「…何かあったの?」

麗に小声で問いかける。

だって、本当…知花らしくない感じ。

「…サクちゃんが帰って来るのに、義兄さんが大勢呼んだのが気に入らないのかな…?」

「ああ…なるほど…あたしも、知花の気持ち考えずに来ちゃったわ…」

「それ言ったら、あたしだって…」

あたしの反対側で、瞳さんも眉間にしわ寄せて小声で言ったけど…

「あっ、気にしないで。全然そういうのじゃないの。それに、あたし張り切って料理するから…みんなは存分に食べて?ね?」

知花は少し離れた作業台から振り返って笑った。

…地獄耳健在ね…。


「じゃあ…ちょっとあっち挨拶行って来るわ。」

あたしが縁側を指差して言うと。

「あ、あたしも行く。」

瞳さんは残る勇気がなかったのか、あたしについて来た。

『…妹達に料理させて?』

『だって、食べ専でいいって妹達が言ったのよ?』

喋ると地獄耳に聞かれちゃうから、あたし達は口パクで(たぶん)そんな会話をした。

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