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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/10/08 11:08:36

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全く…

勝手に婚約を解消して、一ヶ月誰とも連絡を取らないなんて言って。

約束の一ヶ月が経ったと思ったら、一括送信。

咲華は、こんなに気配りの出来ない娘だったか?

本当にみんなに心配をかけたと思ってるなら、個別に連絡するのが筋じゃねーのか?


俺がムカムカしながらビールを手にすると。

「父さん、明日時間ある?」

隣に華月が来た。

「明日?」

「買い物行かない?」

「…買い物?何の。」

「…嫌ならいいもん。」

「嫌とは言ってない。」

「…じゃ、気が向いたらでいいや。あたし、オフだから家でゴロゴロしてるから連絡して。」


少し拗ねた風な華月を見て、俺は自分が不器用な事に(今更)気付いた。

咲華の事で、少なからずとも落ち込んでる風に見えただろう俺を、励まそうとしてくれてる華月。

…だが、今はその華月の力を持っても…俺の機嫌は直らなかった。

咲華は…

ただ単に、俺に個別に出す事をためらったから、一括送信したんだ。

きっとそうだ。


そうこうしてると、華月のスマホに咲華から連絡が来たらしい。

「あ…あたしは…ほら、返信したから…」

そうか…と思ってる矢先、知花と華音と聖のスマホも続けて鳴った。

…どうせ俺は返信してねーし、咲華は返信がない奴には連絡しないって事だよな。


「…寝る。」

おもしろくなくて、ビールを一気に飲んで立ち上がった。

「えっ、でも…まだこんな時間だよ?」

「別にいい。」

週末なんか来なくていいのに。

なんて、我儘なガキみたいな事を思ってると…

♪♪♪

俺のスマホが鳴った。

ゆっくりスマホに視線を落とすと。

『この一ヶ月があたしにはすごく宝物になりました。すごく怒ってたかもしれないけど、本当に感謝してます。ごめんね、父さん』

「……」

…なんだよ、おまえは。

最初からこうやって…

…ごめんね、父さん…か。


ふっ…と。

気持ちの糸が緩んだ。

俺は今、何に怒ってた?

俺だけが蚊帳の外みたいな気になって…腹を立ててたのか?

咲華は、この一ヶ月で志麻との別れを清算出来て、ちゃんと俺にも…感謝してくれてる。

…俺は…自分の娘の事を信じてなかったのか…

サイテーだな…

俺が、本当に小さく溜息をつくと。

「…千里、もう一杯飲む?」

知花が立ち上がった。

「…ああ。」

俺はもう一度座って。

「明日、香津で昼飯食って買い物行くか。」

華月に言った。

「うん。行く行く。」

ふっ。

可愛い娘め。


それから…

風呂上りの華音を交えて、Live aliveの映像を見た。

ぶっちゃけ…全然頭になんか入って来なかったけど、みんながそこにいて笑っていられたのが良かった。

俺の大事な家族。

いつかは結婚してこの家を出て行くかもしれないが…

それまでは、出来るだけ…

こうしてみんなで笑っていたい。

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