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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/10/07 13:10:34

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最近…

我が子達(華音・咲華・華月)と義弟(聖)の仲が、すこぶるいいように感じる。

元々仲は良かったが…最近は特に。

こういう時は…アレだな。

何か秘密がある。


8月になって、新しいカレンダーにみんなのスケジュールが書き込まれた。

俺は大部屋と廊下の壁をまたぐように貼られたそれの前に腕組みをして、仁王立ちで眺めた。

相変わらず咲華だけ何もないが…先々週は珍しく有休を取って華月と映画に行ったようで。

そういうのを、なぜここに書かない。と思った。

『休み』と書いてあれば…俺だって咲華を連れ出す事もあるかもしれないのに。

…咲華が嫌がるか。


「あれっ…親父、今日オフ?」

声を掛けられて振り向くと、スーツ姿の聖がいた。

「…ああ。おまえは珍しい時間に帰って来たな。」

「三時まで空いたから戻って来た。間違いなく二日ぐらい帰れないから、着替えとか取りに。」

「……」

あれだけ大きな会社の社長が、家に帰れないほど働く事があるのか?と思わない事もないが…

聖は桐生院の親父さんの後を、想像以上に早く引き継ぐ事になって。

それによって幅を利かせ始めた幹部役員達を黙らせるために、全てにおいて『完璧』を追求しているらしい。

…そんな事が出来るのか。と思うが…聖はやりそーだよな。


「何か食いに行くか?」

知花がいないと何も出来ない俺は、一人のオフの日の昼は食いに出かける。

華音や華月がオフなら作ってくれるが…残念ながら、今日は一人だ。

「いや、何か…」

聖は上着を脱いで冷蔵庫を開くと。

「…オムライス作るよ。」

そう言って顔だけ振り返った。


「…おまえも飯を作れたとは…」

聖の作ったオムライスを食いながら、俺は若干ショックを受けていた。

今時の男は…みんな料理が出来るのか?

…まあ、俺らの世代でもアズは料理をするが…

「俺の知ってる限り、俺の周りで料理出来ねー男は親父ぐらいだな。」

聖の要らない情報が、俺のショックを倍増させた。

「親父って、典型的な亭主関白っつーか…古いタイプの人間だよな。」

「余計なお世話だ。」

聖の言葉が、やけに冷たい気がした。

俺が何かしたか?


「…あのさ。」

「なんだ。」

「最近…何かおかしいっつーか、家の中で変化を感じる事ある?」

「…変化?」

聖の作ったオムライスを美味いと思って食ってる所に、そんな事を聞かれて。

俺はスプーンを止めて…考えた。

「家の中とは?どこか老朽化してるとかそういうのか?それとも家族の誰かがか?」

「…後の方。」

後の方。

つー事は…

家族の誰かに変わった様子を感じるか…か。

「…華音が浮かれてる気がする。」

「ぷはっ。」

まず一番に思った事を言うと、聖がお茶を噴き出した。

「そっ…そこに気付いてるんだ?」

聖はそばにあったタオルで噴き散らしたお茶を拭いてるが…

そのタオル、華月のじゃねーか?

バレると叱られるぞ?


「本人は普通にしてるつもりなんだろうけどな。女でも出来たのかなとは思ってるが…あからさまにすると、知花が孫孫ってうるさいから言わないようにしてる。」

本当に。

知花の奴、ここ数年…

プレッシャーをかけちゃマズイとでも思うのか、咲華と華月には言わないが、華音には『彼女いないの?』『結婚する気ないの?』『子供っていいわよ?』と、さりげないつもりなんだろうが言いまくってる。

男にプレッシャーがかからないとでも思ってんのか?

女同様、男にだってそれはあるんだぜ?

それに…孫なんて、まだいい。

子供達には、まだまだ子供達のままでいて欲しい。

…いい歳にはなってるが。

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