ブログランキング17

いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

  • 記事数 3364
  • 読者 727
  • 昨日のアクセス数 10443

テーマ:小説 > 恋愛

2017/10/07 07:55:49

  • 90
  • 0

「ねえ千里…」

ベッドに横になってすぐ、知花が言った。

「あ?」

「今夜の咲華…ちょっとおかしくなかった?」

「……」

咲華がおかしくなかったか。と聞かれると…

俺には分からない。

なぜ分からないかと言うと…

咲華を見てないからだ。

正確に言うと、咲華も俺を見てない。

お互いを見てないから、さっぱり分からない。


熱を出した俺の誕生日以降、知花との関係は良好。

家族とも、そこそこ平和に過ごしていた…はずだったが…

先月、咲華が携帯の電源を落としたまま帰って来ないという出来事があった。

みんなで探し回ったし、心配もした。

だが、そういう時いつも咲華を見付けてくれるのは…志麻だって事も分かってた。

案の定、志麻が咲華を見付けて連れて戻ってくれた。

それには感謝する。

が、おもしろくない。

婚約してると言うのに、いつまで経っても迎えに来ない志麻。

会う回数も、電話の回数も少ないはずの志麻に、どうして見つかるんだ咲華!!

そんなヤキモチも入った怒りに…俺はつい咲華に厳しい口調になった。

そこで咲華が放った一言は…

『父さん嫌い』

……咲華が…俺を嫌いと言った…

あれ以来、俺は咲華の顔が見れない。

咲華も俺を見ない。

朝も…とりあえず食卓には居るようにはしているが、その分咲華が早く出かけて行ったり、朝飯を抜くようになった。

知花は中立。

どちらにも普通に接して、仲直りも無理強いしない。


「…俺には普通に思えたけどな。」

「そうかな…何だか様子がおかしかったんだけど…」

「どういうところが?」

「んー…いつもよりずっと伏し目がちだったし、冷蔵庫を開いて見てたから咲華の好きな羊羹があったのも知ってるはずなのに、お風呂入ってそのまま来なかったし…」

「…俺がいたからじゃねーのか?」

「…もう。まだ根に持ってるの?」

「……」

「娘の事、もっと信用したら?」

その知花の言葉に、俺は軽く…軽くだが、ムカついた。

おまえはいいよな。

嫌いなんて娘達から言われる事もなくて。

気になる事があったとしても、叱らなきゃいけない事は全部俺に言わせて。


「俺が咲華を信用してないって言うのか?」

「咲華に対して、少し厳し過ぎない?門限にしても外泊にしても…」

「それは咲華がふらふらしてなければ…」

「ふらふら?咲華がいつふらふらしたの?」

「……」

つい、口をつぐんだ。

おまえは…おまえは覚えてねーのか!?

咲華が中学生の時、怪しい自称パティシエにストーカーまがいな事をされた事とか!!

高校生の時、咲華目当てで配達に来てた小々森商店のバイトに、咲華がバターケーキで釣られかけてた事とか!!

咲華は美味そうな物を目の前にチラつかされると、すぐふらふらしちまうじゃねーか!!

…って、この様子だと知花は覚えてないな。


「…寝る。」

ムカムカする気持ちを抑え付けて、俺は目を閉じた。

同じテーマの記事

コメント0

しおりをはさむ

  1. 1

    MyhoneyCin...

    42分前

    ひみつの恋。

    まきちむ

    記事数 18307 / 読者数 4118

  2. 2

  1. 3

    When love ...

    7時間前

    リノ

    記事数 712 / 読者数 1491

  2. 4

    YOU.

    1日前

    優奈

    記事数 469 / 読者数 591

関連するブログ記事

  1. そんな感じで何日、何週間経ったのだろうか咲ちゃんはお休み...

  2. 48th 38

    10/07

    「ま、あいつが自分で言ってこないうちは、こっちからは聞かない...

  1. 47th 58

    10/01

    「あの頃の千里さん、もう…咲華と華音の事、目に入れても痛くな...

  2. 48th 9

    10/05

    「おはよ。」「…おはよう。」いつものように…俺が起き...

このページのトップへ

GIRL’S TALKにログインする

Ameba新規登録(無料)はこちら

12/13 編集部Pick up!!

  1. 子連れに謝罪され感じたこと
  2. 生後2週間 夫婦で寝顔を見てたら
  3. 共稼ぎなのに夫が家事をしない

人気ブログ記事ランキング

  1. 1

  2. 2

  3. 3