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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/10/06 20:50:27

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「待てよ親父。」

志麻が咲華を見付けてくれた。

で、今から送ってくれる…と。

親父は迎えに行く気満々で、どこにいるか聞きたそうだったが…俺はそのまま電話を切った。

咲華には、今から親父とのバトルが待ってる。

となると、志麻との時間は必要だ。


「家の中で待ってればいいだろ?」

一旦家に帰ったものの、なかなか戻って来ない咲華と志麻にイラついた親父は。

母さんが入れたお茶を前にしても、一口も飲まずに立ち上がって玄関を出た。

俺がいくら声をかけても、ずんずんと庭を歩いて行ってしまう親父。

全く…

「華音、いいから…中に入ってて?」

そんな親父の後を、母さんがついて行こうとする。

「親父と咲華を門前でバトらせるつもりか?」

「…やっぱり…そうなっちゃうのかな…」

「なるだろ。俺が行くから。」

「でも、あたしも行く。」

「母さん。」

「心配なの。咲華…何かあったんじゃないかなって…」

「……」

振り返ると、玄関口には心配顔の華月。

「…おまえは大部屋にいろ。」

「…うん…分かった…」

今から起こり得るバトルを思うと気が重い…

俺は頭の中に用意してた、ギターソロを一旦忘れる事にした。


門前に出ると、親父は仁王立ちで南の方を向いてた。

「…親父、咲華にも色々あるんだ。いきなり怒るのはやめてやれよ?」

親父の背中に声を掛けるも…返事はなし。

はあああああ…まったく…


「あ…帰って来た…」

母さんがそう言って振り返ったのは、親父が仁王立ちしてた方向じゃなくて。

俺がそこを見ると…確かに、足音が聞こえる。

「ほんとだ。」

俺が母さんの隣に立ってそう言うと。

親父は目を凝らしてそっちを見てたが…

「…地獄耳め。」

俺達を見て、目を細めた。

親父には聞こえねーんだ?


やがて、志麻と咲華の姿が見えて、二人が俺達の前まで来ると…

「咲華、良かっ…」

「何してた!!」

バシッ!!

駆け寄った母さんを押し除けて、親父がいきなり咲華を平手打ちした。

「千里!!やめて!!」

母さんが間に入ったが…親父の怒りは止められねーよ…

「おまえ何様だ?あ?みんなにこんなに心配かけて。」

「……」

「どこ行ってた。」

「……」

「答えろ!!」

「千里、もう遅いから…」

「そーだよ。とりあえず家ん中でやれよ。近所迷惑だろ?」

かなり響き渡ったぜ?

今の親父の叫びはよ。

ほんと…

親父は、華月には甘くて、咲華に厳しい。

まあ…

咲華は…華月みたいに腹を割って親父と話す機会がなかったって言うのもあるし…

双子の俺が言うのもアレだが…

意地っ張りだ。

親父にソックリな意地っ張りだ。

似てるからなのか?

俺達が大人になってからと言うもの…

咲華と親父には、溝を感じる。

親父って、見た目はアレだし口調も目付きもキツイが…

すげー優しい男なんだけどな。

口に出しては言わねーけど、家族が大好きな俺からしてみると。

腹を割らない咲華は、めちゃくちゃもどかしい。


おい。

片割れ。


素直んなれよ。

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