ブログランキング9

いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

  • 記事数 2998
  • 読者 715
  • 昨日のアクセス数 29157

テーマ:小説 > 恋愛

2017/10/05 19:59:51

  • 88
  • 0

「何々?」

空いたスタジオに入ってすぐ。

義母さんは俺の顔を覗き込むように、目を丸くして言った。

「何か深刻な話?」

「えーと…最近知花と話しました?」

「知花?」

あんなに知花にベッタリだった義母さんも、さすがに入籍後は高原さんにベッタリ。

病気治療もあるから、仕方ないが。

もしかしたら、知花はそれが寂しいのか?と思わなくもない。


「ええ。なんか五月病とかって言うんすよね。」

「……」

義母さんは何度か瞬きをして。

「ねえ、千里さん…」

少し声のトーンを落とした。

「…なんすか。」

「あたしも…遠回りした人間だから、あまり人の事言えないんだけど…」

「…遠回り…」

まあ、確かに…

今更な新婚生活満喫中な義母さん。

遠回りどころの遠回りじゃねーよな。

あの遠回りを思うと、もう死ぬまで新婚って言い続けていいと思う。


「あたしから見ると、千里さんと知花も、何だか遠回りっぽい。」

「はっ?」

義母さんが知花離れをした。

俺としては、それが原因だと思ってたのに…

義母さんは、全く予想外な事を言った。


「千里さん、知花の事好き?」

「あ…」

当たり前だっつーの。

義母さん、ボケたんすか!?

とは言わねーけど…

俺は若干眉間にしわが寄った。

「好きに見えませんか?」

「うーん…だって…」

「あれっすよね…前にも言われた事あるけど…買い物とかっすよね。」

何となく…学習能力がない。と言われてる気がした。

だが俺は、あれから麗と出かけるのも減らしてる!!

そもそも、知花と買い物になんて行ったら…


「うん。それもだけど…ちゃんと知花の話に耳を傾けてる?」

「……」

さらに眉間にしわが寄った。

知花の話に耳を傾ける?

てか…

最近知花が喋った話っつーと…

…えーと…

んー…

「…あいつ、あんま喋らないっすよね?」

「まあ、あたしほどお喋りではないけど…でも世間話ぐらいするよ?」

「……」

世間話。

知花が?


…昔は、子供達の話をよくしていた。

知花の話す子供の話は、俺の知らない面が多くて…

俺もそれを聞くのが好きだったし、一日の終わりの楽しみでもあった。

だが…

子供達も成長した。

知花もいちいち俺に話さなくなった。

なぜなら…

一度華月と詩生の話をされて、俺がキレたからだ。

たぶんあれから…

知花は俺に多くの隠し事を持ったと思う。

…隠し事は腑に落ちないが、聞いて腹を立てるより、知らない方が幸せかもしれない。

そう思って、知らん顔をしている。


「…で、何か俺に用が?」

大声で俺を呼んだ事を思い出して問いかけると。

「あっ!!そうだった!!」

義母さんは目を丸くして驚いて。

「なっちゃんが呼んでる。」

高原さんの名前を出す時は、いつもそうなんすか?

って、ツッコミたくなるような笑顔で言った。

同じテーマの記事

コメント0

しおりをはさむ

このページのトップへ

GIRL’S TALKにログインする

Ameba新規登録(無料)はこちら

10/24 編集部Pick up!!

  1. 友人の結婚式に呼ばれず仲間外れ
  2. 共稼ぎなのに夫が家事をしない
  3. 3年も不倫続ける姉を説得したい

人気ブログ記事ランキング

  1. 1

  2. 2

  3. 3