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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/10/05 18:42:37

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「知花。風呂入ろうぜ。」

「……」

「早く。」

「…うん。」

いつも通り、知花と風呂に入る。

風呂上りには、ビールを飲みながら華音とバンドの話。

残業から帰った咲華は今日も食って帰ったにも関わらず…知花の上手い飯に手を出す。

「太っても知らねーぞ?」

「うるさーい。」

華音と咲華のやり取りを聞きながら、なんて平和なんだ…と、幸せを噛みしめる。


「ただいまー。」

「…遅かったな。」

「撮影が長引いちゃった。」

「……」

「あっ、美味しそうなコロッケ。」

「華月、先に手を洗って。」

「はーい。」


次女の華月は…モデルをしている。

知花のバンドのギタリスト、早乙女の長男である詩生と付き合っている華月。

確か今日…詩生がボーカルをしているDEEBEEはオフだったはず。

…本当に撮影が長引いたのか?

コソコソ会ってんじゃねーよ。


「親父、F'sの新曲絶好調だな。二曲とも上位から落ちてこねーじゃん。」

華音がスマホで何かをチェックしながら言った。

ぶっちゃけ…ランキングなんて興味がない。

売れたかどうかも…いや、それは気にしないといけないのは分かってるが…

とにかく俺は…

嘘が書けないからな。

自分の正直な気持ちを書いて、それが世間に認められるって事は…

…うん。

俺の気持ちっつーのは、認められてるっつー事だよな。


先月、新曲二曲を同時発売した。

一曲は短いハードな曲で、一曲はバラードだ。

ミュージックビデオも撮った。

いつも通りシンプルなやつ。

映がF'sに加入して、初めての楽曲。

長年一緒にやって来てくれた、ベテランの臼井さんと映は、全くプレイスタイルが違う。

どちらが上と言うわけではなく、どちらもそれぞれいいテクニックを持っている。

…映の加入は、ある意味F'sを生まれ変わらせた。


「ただいまー…はー…疲れた…」

華月と同じ歳だが、義弟である聖が帰って来た。

若干25歳にして、映像会社の社長だ。

…まあ、疲れて当然。

あそこには本当…曲者が揃っている。


親父さんが入院して、何度か面談のような物を行われた。

みんなには言わなかったが…俺は回数が多かったように思う。

『できればみんなに内緒で』と言われた事が、五回以上はあった。

仕事帰りの深夜だったり…絶対誰も行かない早朝だったり。


そこで親父さんは俺に言った。

「千里君…どうか…聖を助けてやって欲しい…」

と。

…ま、俺の助けなんて要らねーほど、聖は頑張ってるけどな。

あの曲者どもを、のらりくらりとかわして。

大したもんだ。


「明日は昼前に出る。」

ベッドで知花にそう言うと。

「…明日、午後からじゃなかった?」

知花は少し不満そうな顔。

「少し早めに行って、朝霧さんとBackPackの練習見ようって話になった。」

「……」

「ん?」

「…ううん。何でもない。」

「……」

「おやすみ。」

どうも…ここ数日、知花の元気がない。

それは咲華もだ。

まあ、咲華の場合は…あれだ。

志麻がドイツに行ってるとかで、だ。


「最近元気ないな。何かあったのか?」

知花の前髪をかきあげながら言うと、目を閉じてた知花はゆっくり目を開けて。

「…五月病かな…」

小さく、そうつぶやいた。

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