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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/10/04 23:32:28

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「…えーと、おはようございます。」

首を傾げながら、出来るだけ普通に言ったつもりなんだけど…

「おはよ。もしかして、陸に反対されるから秘密?」

「……」

早乙女さん…こんなに鋭い人だったっけ?

ゆっくり首だけ振り返って早乙女さんを見ると。

「ん?」

早乙女さんは…いつもと変わらない、穏やかな顔。

「…えっと…どうして?」

「どうして分かったか?」

「……」

まだ『付き合ってる』が正解とは言ってないのに、早乙女さんはすごく確信したような口調。

無言で次の言葉を待ってると…

「知花が華音に『自分の結婚の時も反対されたいのか』って言った時に、華音、和室の中を見たんだよねえ。」

下りてきたエレベーターのドアが開いて、そこが無人だったから…あたしと早乙女さんは乗り込んだ。

「俺もさりげなく和室を見たら、沙都と曽根君が紅美ちゃんを見てた。」

「……」

さ…

沙都ーーーー!!

そして、曽根ーーー!!

い…いや…

まずはノン君だよね…

ノン君ーーーーー!!!!

早乙女さんが気付いたぐらい(ああ…鈍いって言ってるわけじゃないんです!!早乙女さん!!)だもん…

父さん…気付かなかったかな…

いや、でも確か…父さんはノン君の隣に…


あたしが口を真一文字にして眉間にしわを寄せてるのを覗き込んだ早乙女さんは。

「…結婚、意識してる?」

あたしに目線を合わせて…真顔で言った。

「…け…っこん…?」

「ん。」

「……」

ど…どうしたの…早乙女さん。

もしかして、何か父さんに…

「陸、紅美ちゃんの事可愛くて仕方ないからさ…相手が誰でも…もしかしたら神さんより難癖つけるんだろうなあ。」

早乙女さんは小さく溜息をつきながら、そう言って。

点滅して変わっていくエレベーターの数字を見上げた。

「…父さんから、あたしの事について何か…?」

何となく、そうとしか聞けずにいると…

「んー。飲むと結構愚痴ってるよ。帰りが遅くなったとか、自分には相談しないとか。」

「相談って…」

「出来ないよねえ。陸、すぐ反対するし。」

「…はい…」

「…俺ね。」

「…はい…」

「出来れば、想い合ってる恋人同士には、結ばれて欲しいって強く願ってる一人だから。」

「……」

「応援するよ。困った事があったら、いつでも言って。」

想い合ってる二人には…結ばれて欲しい。

早乙女さんにそう言われると…胸がギュッとなった。


早乙女さんと織姉の間に生まれたのが…海君。

だけど、二人は色んな理由で結ばれなかった。

今はお互いそれぞれ幸せになってるけど…

それでも、きっと…あたしには知り得ない苦悩は多々あったはず。

…あたしと海君が…結ばれなかった時のように…。


「…ありがとうございます。」

あたしが小さく御礼を言うと。

「本当に、みんなが幸せになれるといいよね。」

早乙女さんは…すごく『らしい』事を言った。


海君とサクちゃんの幸せを目の当たりにして…すごく羨ましく思った。

あたしも、ノン君と…あんなふうに幸せになれるかな…って。

あたしの生い立ちとか、過去とか…そんなのはどうでも良くて。

今、大事に想ってるノン君と…

幸せになれるかな。


…幸せに、なりたいな。

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コメント1

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  1. すぅ(ワカコ)さん(102歳)ID:6610235・10/05

    前も聞いたかもしれないですけど、以前にノン君と紅美との話の回のときに、最後で2人が結婚するために陸に話をするみたいな内容だったと思うんですけど、それは今書いてる内容のもっと後の話ですかね?

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