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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/10/04 14:03:44

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「すみません、深田さん。」

そう言って車を降りると。

「ご家族が揃われるのですから、当然です。ずっとお忙しくされてましたから、少しお休みくださっても結構ですよ。」

深田さんはしわの深くなった目尻を緩ませて笑った。

「いやいや、俺が休むわけには。」

「先月も先々月も、お休みされませんでしたから。こんな時ぐらいは。」

「……」

俺は頭の中でパパっとスケジュールを開いて。

あれとあれは…今週じゃなくてもいいか。

あれは…

「…じゃあ、明日は休ませてもらいます。」

「そうなさって下さい。」


四時に家に帰るなんて、父さんが生きてたら呆れるかな?

でもまあ…少し煮詰まってる気もするし…

いい機会なのかも。


今日は咲華が帰って来る。

…もう帰ってるのかな。

潜り戸の鍵を開けて中に入ると、広縁に人だかりが見える。

…あきらかに、宴会………って感じではないけど…人が多いな。

誰が来てんだ?


「おう、聖。おかえり。」

緩やかで長い庭の階段を歩いて、玄関じゃなくて沓脱石まで行くと。

…父さんが手を上げた。

死んだ父さんじゃなくて。

生きてる方の父さん。

高原夏希。


「おかえり社長。帰りが早過ぎじゃねーか?」

「ただいま…何、みんな飲んでんの?」

陸兄の隣に、どう見ても空になったビール瓶。

「祝杯だ。」

父さんはそう言ってグラスを掲げたけど。

「俺は祝ってない。」

親父が…冷たく言った。

「……よく分かんないけど、祝えない祝い事が何かある…と。」

咲華が帰って来た事?

にしては…

SHE'S-HE'Sに東さんに…中の間の奥には沙都と紅美の姿も見える。


とりあえず…着替えようと思って玄関から中に入る。

そう言えば女性陣の姿がほとんどなかったけど、大部屋…

「あははは!!最高~!!見て見てこの笑顔!!」

「……」

俺は大部屋の入り口で、大きく目を見開いた。

姉ちゃんが…

金髪の青い目の赤ちゃんを抱っこして笑ってる。

「あ、おかえり聖。」

母さんが俺に気付いて立ち上がった。

と同時に…

「おかえり。」

聖子さんと瞳さん、部屋に入ってすぐの位置に座ってて死角になってた咲華が同時に言って…

「ただい……え?」

咲華の隣に。

うちでは見かける事はないような人を見付けて。

「え?」

二度見してしまった。

「…おかえり。」

「…えーと…」

二階堂海さん。

泉の…兄ちゃん。


華月と話してると、ついつられて『海君』なんて言ったりしてたけど…

男として尊敬する人物。

泉がブラコンだったのも分かる。


…で?

なんで…うちに?

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