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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/10/03 19:20:06

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「じゃ、そろそろ…サクちゃん、あっちに。」

僕がそう言うと、サクちゃんは『えっ?』って驚いた顔をしながらも、ペギーに連れられて店の奥に向かった。

ついでに海君も何だ?って顔してる。

「リズちゃんもこっちおいでーっ。」

ほんっと人見知りしないリズちゃんも、お客さんに連れられて店の奥へ。

「さ、海君も準備しなくちゃ。」

「準備?」

Lizzyでの馴れ初めを聞いていた僕と曽根さんは、この日のためにコッソリ準備してた。

だってさ…まだサクちゃんの家族に打ち明けてないって…大問題だよね。

神さんなんて、絶対怒ると思うし。

その時に、二人の心が折れちゃわないよう…

…ま、折れる事なんてないと思うけど。

折れちゃわないように、ちゃんと僕らの前で誓ってもらおうかなって。


「海君、サクちゃんと結婚して変わったね。」

僕が海君の胸にコサージュを着けながら言うと。

「…そう見えるか?」

海君は苦笑い。

「うん。最初にサクちゃんとリズちゃんにキスしてるのを見た時は、別人かと思った。」

「ははっ。人目をはばからずって所が俺じゃないって思ったのか?」

「…今までの彼女にもしてた?」

少し悪戯っぽい目で問いかけると、海君は首をすくめて。

「まあ、確かに…今までは『先がない』気持ちが強かったからな…その点咲華とは、目覚めた時には覚悟をしなきゃいけない状況だったから。」

「あはは。ある意味酔っ払って結婚は正解だったね。躊躇しなくて済んだんだから。」

「…まったくな。」

二階堂のトップって事で…紅美ちゃんの事も諦めざるを得なかった海君。

ノン君と三人で紅美ちゃんの事を想って、正々堂々想いをぶつけたあの頃が懐かしいな。

最終的に、紅美ちゃんはノン君を選んだけど…

僕としては、紅美ちゃんとノン君の幸せも。

そして、こうしてサクちゃんにメロメロになってる海君の幸せも。

本当に…自分の事みたいに嬉しい。


今の僕は、みんなの幸せが僕の幸せみたいな感じになってて。

曽根さんなんかは『沙都君、お年寄りかい?』なんて言うんだけど。

でも、長い長い紅美ちゃんへの想い…

それが幕を閉じた今、恋する気持ちを忘れちゃいそうだ。

楽しい事があって、みんなで笑っていられたら…

それでいいんだよって。


「いつから企んでた?」

サクちゃんの指輪の内側に、日付と名前が彫られたみたいで。

それを手にした海君が、僕の隣に立って言った。

「惚気を聞いてからずっと、何か恥ずかしい思いをさせてやるって曽根さんが言ってたからさあ。」

「恥ずかしい思い?」

「あー…幸せいっぱいの海君には、恥ずかしくなんかないよね。みんなの前でキスなんて。」

僕の嫌味に、海君は少し目を細めたけど。

「おまえの時には倍返しにしてやる。」

そう言って、僕の肩を抱き寄せた。

…僕の時…ね。

そんな時が来るかな。


しばらくすると、まずはドレスアップしたリズちゃんが連れて来られて。

「おお…赤子がグレードアップしてる…」

曽根さんがそう言いながら、写真を撮る。

「リズ、すごいな。」

海君はリズちゃんを抱っこして、頭についてるリボンをチョンと触った。

あー…ほんと可愛い!!

目の色と同じドレスのリズちゃんは、すごく笑顔で。

その可愛らしさがお店中の人を笑顔にした。


「さ、サクちゃんもそろそろかな?」

僕がそう言うと、お店の照明が暗くなって。

奥にある部屋の入口から、サクちゃんが現れた。

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コメント1

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  1. マコトさん(29歳)ID:6609416・10/03

    泣けるわー

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