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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/10/03 11:29:49

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「サクちゃん、荷造りしたの?」

洗濯物を干してると、キッチンの窓から沙都ちゃんが顔をヒョッコリ出して言った。

「あ…まだ。」

海さんに荷造りを頼まれたのに…

なんて言うか…

…あたし。

軽く…帰国拒否っぽいのかな…

荷物をまとめる気にならない。

「沙都ちゃん、もうバッチリ?」

洗濯物を干し終えて、リビングに戻る。

沙都ちゃんは、ベビーベッドからリズちゃんを抱えて座ってた。

「うん。僕も曽根さんも、荷物そんなにないから。」

「そっか…」

「何か買い物があれば付き合うよ?」

「あー…それは助かるかも。」

一応…お土産とか…

あと…

日本を発って…連絡するって約束した日から…実は今日で一ヶ月。

…誰に連絡しよう…

後押ししてくれた、おじいちゃまとおばあちゃまに連絡したい所だけど…

やっぱり、父さんにしておいた方が…後々いいような気もする。

…でも…

父さんに連絡なんて…


あたしは色々悩んだ末。

まず、いくつか海さんにメールで質問する事にした。

帰ってから聞いても良かったんだけど…

何しろ…まさに今日が連絡をしなくちゃいけない日。


『海さん、お仕事中ごめんなさい。質問があります。帰国してすぐ桐生院に?それとも、海さんのご実家?それと、最初はあたし一人が桐生院に戻った方がいいのかな…?』

「……」

送信した後で、本当にあたしってノープランだ…って痛感した。

ノープランでこっちに来て、酔っ払って結婚して…だもん。

つい、自分で呆れた顔をしてしまうと、リズちゃんがあたしの顔を見て笑ってた。

「何?ママの顔、おもしろい?」

唇を尖らせてリズちゃんに顔を近付けると、リズちゃんはますます大笑い。

「間違いなく面白いよ。百面相してた。」

沙都ちゃんにまで、笑われた。


#########

手の中でスマホが揺れて、あたしはそれが電話だと気付いて慌てて出る。

「もしもし?」

『俺としては一日も早くと思ってるから、帰国したその足で桐生院に行きたいけど。』

「あ…そうなの?」

『それと一人で帰らせるわけない。一緒に行く。リズも。』

「……」

一人で帰らせるわけない。に、キュンとしてしまった。

海さん…本当に優しい。

「うん…ありがとう。実は今日がちょうど旅立って一ヶ月だから、連絡しなきゃいけない日なの。」

『あー…そうか。俺から連絡しようか?』

「え?」

『咲華、気が重そうだ。』

な…なんで分かるんだろ…

「う…ううん、いいの。約束だから…あたしがする。」

そうだよ。

ちゃんと…しなきゃ。

「とりあえずは…帰国する事だけをメールしてみるね。」

『結婚はサプライズって事か。』

「…逃げてる感じ…?」

『いや、俺からちゃんと説明したいし…もう一ヶ月も黙ってたんだから、ご家族の前できちんと目を見て謝罪して、潔く殴られたい。』

「殴られたいなんて…」

『大丈夫。お父さんの気持ちを想えば、殴られる事なんか痛くも何ともないから。』

「……」

ああ…本当に優しい人だ…

『今日は少し遅くなるかもしれない。』

帰国するためにお休み取ってくれたんだもん…

忙しいよね。

「そう…分かった。」

『じゃ、荷造りとご家族への連絡…頼んだよ。』

「うん。頑張る。」

『…ふっ。』

「…ふっ?」

『ああ…何でもない。じゃ、また何かあったら連絡して。』

「う…うん…」

…何だろ。

なんで海さん、笑ったのかな。

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