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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/10/02 20:41:13

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「……」

「…富樫。」

「……」

「富樫。」

「……」

「……おい。」

「はっはい!!あっ…すみません!!」

私とした事が…!!

いつの間にかボスが目の前に立たれている事にすら気付かず、考え事に没頭してしまっていた!!

「お…おかえりなさい。」

「ああ…ただいま。」

「奥様、大丈夫でしたか?」

「……」

私の問いかけに、ボスは小さく笑うと。

「…咲華より、俺の方が薬をもらえた気分だ。富樫、感謝する。」

私の目を見て…そうおっしゃった。

「感謝なんて…」

「いや、本当に。何があっても…俺達は大丈夫だと確信出来たよ。」

ああ…いい顔をされている…

そのボスの様子に私が感動していると。

「だが…泉と志麻の事が心配だ。」

少し、表情を曇らされた。

…それは…

私が先ほどまで、ずっと考え込んでしまっていた事です。

…とは言えず。

私は無言でその言葉の続きを待った。


「あの二人の気持ちを…信じていいと思うか?」

「……ど…どうでしょう…」

…どうした?

私らしくない。

答え渋るなんて…どうしたんだ。

その私の様子に気付かれたのか、ボスはじっと私の目を見て。

「…富樫…泉の事を好きなのか?」

「!!!!!!!!!」

ボ…ボス!!

なんてストレートな!!


「あっ、いっいい…いいえ、その…好きではないです!!」

「え?」

「いやっ、違います!!好きではないと言うわけでもなく…好きだとしても、その…恋愛に発展しているほどの好きというわけでもなく…」

「……」

「その…つまり…」

「…気になる存在、と言うわけか。」

「………すみません。」

「なぜ謝る?」

「…先ほど…ボスのご自宅での…お嬢さんと志麻の様子を見て、初めて…そう思ったからです。」

「……」

「心から祝福出来ない自分が居ました。それどころか…胸のどこかが痛んだのです。」

私は正直に…ボスに胸の内を明かした。

本来こんな事…打ち明けるべきではないのに。

「ですが、恋とか愛とか言う物には達しておりません。どうか…この事は気にも留めないで下さい。」

私が深々と頭を下げて言うと。

「…分かった。無理矢理聞きだして悪かったな。」

ボスは小さく溜息をつかれた。

「いえ…とんでもない。私から告白したのです。」


あの日…

泉お嬢さんとラーメンを食べに行った、あの日。

お嬢さんは、何か悩まれていた。

そしてそれは…明らかに、男性との事だったはず。

彼女以外とも寝てしまう男。

それが…お嬢さんの想い人だったのだろうか。

あの時は深く考えなかった。

ただ、お嬢さんも普通に恋をされているのだな、と。

桐生院家の聖氏とお別れになって以来、少しお元気がなかったようだが…

その『彼女以外とも寝てしまう男』の出現で、お嬢さんは元気を取り戻されたのではないだろうか。

…なのに、いいのか?

志麻で…。

そう思っている私と。

ただ単に…

嫌だ。

そう思っている…私がいる。


これは…

何だ?

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