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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/10/02 18:24:33

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…どうなる事かと思ったけど…

とりあえず…しーくんは海さんと富樫さん、泉ちゃんと共に…本部に戻って行った。

あたしはー…

リズちゃんを膝に抱えたまま…離せずにいた。

いつもなら、もう…ベビーベッドに降ろして、家の事をしてる時間なのに。

全然…そんな気にならない。

リズちゃんを、離したくない。


…怖かった。

本当に、怖かった。

あたしの本音は…それだ。

しーくんが、リズちゃんをどうにかしてしまいそうで…怖かった。

…分かってる。

あたしが悪い。

あたしが…彼の言葉を聞き入れなかったせい。

ちゃんとお互いが納得して別れていれば…こんな事にはならなかった。


しーくん…海さんを閉じ込めるなんて…

それに…

…泉ちゃん。

本気なの?

あたしと海さんの事を心配して…自分がしーくんを引きとめようとしてるんじゃないの…?

ああ…

あたしのせいで、色んな人が大変な事に…


「…一つ確認なんだけどさあ。」

ふいに、曽根君が口を開いた。

さっきまで泉ちゃんと聖が付き合ってた事を、似合わないってしつこく言ってたクセに。

あたしがすっごく大きなため息をつくと、『サクちゃんてキリより鬼だよな!!』って鼻にしわを寄せて二階に上がって行った

…かと思えば、すぐに降りて来て。

珍しく無言で…座ってチラチラとあたしとリズちゃんを見てた。


「…何の確認?」

「サクちゃんは、男前に未練はなくて、ちゃんとニカの事好きなんだよな?」

「……」

たぶん…

たぶん、あたしがいちいち無言になるから、曽根君はあたしを疑うんだ。

あたしとしては…

そんなの、言わなきゃ分かんないの?って無言なんだけど。

…言わなきゃ分かんないんだよね…きっと。

だってあたし、周りの誰が見ても…しーくんを大好きだったし、そのしーくんと別れてすぐ…結婚だもん…

…酔っ払って。


「…未練って…好きかどうかって事だとしたら、気持ちは完全に離れてはないのかもしれない…」

あたしは…正直に言った。

案の定、曽根君は大げさに嫌な顔をしてのけ反った。

「最後まで聞いてよ。」

変なリアクションに、つい声が低くなる。

「あたし、会わないまま別れたの。だから…変わり果ててる彼の姿見た時、胸が痛んだ。」

「まあ…あんなに変わってちゃビックリするよなあ。」

「…会って…話し合って別れるべきだったのかもしれないけど、それだときっと…あたしは戻っちゃってたから…」

「そんなに戻りたくなかったって事?」

「…うん。」

「今日会っても、戻りたいとは思わなかった?」

「…正直…戻りたいって気持ちが少しは湧くのかと思ったんだけど…」

「思わなかったんだ?」

「うん。ただ…心配する気持ちはどうしてもあるから…」

「んー。それは仕方ないとしても、もうニカ一筋って事だよな?俺思うに、今日のニカは色々不安だったと思うぜ?」

…心の中で、つい…『曽根のクセに』なんて思ってしまった。

あたしは直接害を受けた事はないけど…

華音にした仕打ち、あたしは忘れないわよ。


「分かってる。海さん…すごく頼りがいあるけど…」

「けど?」

「…手が震えてたから…」

「……」

あたしとリズちゃんの肩を抱き寄せた海さんの手は…震えてた。

しーくんに閉じ込められて…ここに来るまでの間、どんなに…

どんなに、色んな事を考えただろう。

あたしが海さんの立場だったら…手が震えるどころの話じゃ済まない。


「…意外とサクちゃん、ニカの事よく解ってんじゃん。」

「…そうなのかな…もっと解ってあげたいって思うけど…」

「で、もう…ニカにメロメロ…と。」

「……」

何、そんな聞き方。って思ったけど…

「…そっかもね…もう…恋なんてって思ってたのに…」

つい…素直に言ってしまった。

不思議と…海さんへの気持ちを口にする事にためらいがない。

これって…ただ単に惚気たいだけ?

「本当に思ってたのかよー。あんなに俺と沙都君の前でイチャイチャしてんのにさ。」

「…だって、海さんとくっつくの、心地いいんだもん。」

「はいはい、ごちそーさま。ニカ、疲れも吹っ飛んだだろ。」

「えっ。」

曽根君の視線が玄関に向いてて。

あたしが少し開いたままのドアをじっと見てると…

「…盗み聞きするつもりはなかったんだけど…な?」

海さんが、片手で口元を押さえて。

嬉しさを隠しきれないって顔で…入って来た。

「…い…いつからー!?」

あたしが立ちあがって曽根君と海さんを交互に見ると。

「最初から居たよなあ。」

曽根君が、ケラケラと笑いながら言った。

「ひゃははははっ。」

それにつられて、リズちゃんも大笑い。

あたしは…今更だけど恥ずかしくて…すごく恥ずかしくて…

たぶん真っ赤だし、眉間以外にも…顔全体にしわが寄ってると思う。

「…トシ、悪いけど…」

海さんがそう言うと。

「あー、はいはい。俺は事務所に行って来るから、もう好きにやってくれよ。」

曽根君は目を細めて。

「赤子が寝てからにしろよ。」

海さんにビシッと指差してそう言った。

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コメント2

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  1. マコトさん(29歳)ID:6608981・10/02

    あーよかったぁぁぁあ(*^o^*)

  2. ルナさん(100歳)ID:6608965・10/02

    あたしもニヤニヤしちゃうよ~✨

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