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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/10/02 17:46:14

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「あー。」

「…サクちゃん。」

「……」

俺はキッチンから、サクちゃんと赤子の様子を眺めた。

ズミちゃんが男前に告白して、そこへニカとガシが帰って来て。

男前とズミちゃんを連れて「本部」とやらへ帰って行った。

残された俺とサクちゃんと赤子は…


「うぇ…?ぷー…ぱぁ?」

「サクちゃん、赤子がそれ欲しがってるけど…」

ソファーに座って、赤子にタオル生地の…俺から見ると、あんまり可愛くない…むしろ少々気味の悪い人形をプラプラさせてるサクちゃんは。

俺の言葉にも無反応。

さっきから赤子がその気味の悪い人形に、必死で手を伸ばしてるのに。

意地悪か?

わざとなのか?


「サクちゃん。」

キッチンからリビングに移動して、サクちゃんの前に立つと。

「え…えっ?」

まるで今までの俺の問いかけは全く聞こえてなかったのように…

て言うか、俺の存在気付いてなかったのか?

「それ、欲しがってるけど。」

俺が気味の悪い人形を指差して言うと。

「あ…あっ、ごめんごめん。これ、お気に入りなのよね~。」

サクちゃんはそう言って、赤子に人形を持たせた。

…なんでこんなのがお気に入りかな。

目が離れすぎてるし、唇なんてタラコより太い。

これを買ったサクちゃんと、それを何とも言わずに手にして赤子をあやすニカのセンス、俺は疑うぜ。


「…男前とズミちゃんが付き合う事になって、動揺してんの?」

麦茶を入れたグラスを持って椅子に座る。

肘を着いてサクちゃんに問いかけると…

「……」

意外にも、サクちゃんは複雑そうな顔をした。

えー!?

そりゃないだろ!?

自分はニカと幸せいっぱいなのにさ!!


「…曽根君。」

「あ?」

「泉ちゃん…本気で彼の事…好きなのかな…」

「はっ?だって本人が告白してたじゃん。」

「そうだけど…」

俺は足を組んで首を傾げると。

「何だよ。爽やか男前がワイルドになって現れて、今になって惜しくなったのかい?」

少し嫌味っぽく言った。

するとサクちゃんは目を細めて。

「…あなたに彼女が出来ないのが分かる。」

一瞬キリかと思うような口調で言った。

…んっ?

彼女が出来ないのが分かる!?

なんでだよーーーーー!!

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