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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/10/02 16:50:38

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「志麻、さっきの…聞いてたんだよね…?」

緊迫した状況の中。

突然、泉お嬢さんがそう言って歩いてキッチンの奥に行かれて…

私達の見える場所に、志麻の手を引いて戻られた。

「……はい。」

…さっきの?

さっきのとは…


「…迷惑なら…ハッキリ言って。だけど、少しでも可能性があるなら…」

「……」

「…あたしと…」

…何だ?

私が瞬きをたくさんしながら二人を見ていると。

「…ボス…富樫さん…」

志麻が私達に向かって頭を下げた。

「…申し訳…ありませんでした…」

「……」

ボスは…咲華さんを抱きとめたまま、無言。

「…処分は…覚悟しております…」

頭を下げたままの志麻は、低い声でそう言った。

「…処分?えーと…何があったのかな?」

一人、何事が起きているのか把握出来ていない曽根氏が、部屋の中を見渡して言われた。

「…処分なんてない。誤作動でシャッターが下りて、その反動で試作品が起動しただけだ。」

ボスの言葉に志麻はゆっくりと顔を上げて。

「…いえ…人間として恥じる行動です…頭に報告して解雇して下さい。」

言葉を噛みしめるように…言った。

「えーと…誰も…説明はしてくれない…と…」

曽根氏が経緯を知りたそうに私の顔を覗き込んだが、無視させていただいた。

今はそれどころではないのです。


「バカな事を言うな。おまえは必要とされている。元はと言えば…今回の事は…俺が原因だ。」

「……」

「おまえが罰されるのなら…俺もだ。」

ボスの言葉に涙が出そうになるのを我慢して。

志麻、心して聞け。

もう…過ちは繰り返すな。

と、念ずるように思っていると…

「…私は…許されるのでしょうか…」

志麻が、一歩前に進んで言った。

「許すも何も…それは…」

ボスが申し訳なさそうに…志麻に頭を下げようとした瞬間…

「…泉お嬢さんを…愛してしまいました。」

「……え?」

ボスと私と咲華さん…そして、曽根氏…泉お嬢さんまでもが…同時に呆気にとられた声を出した。

「ドイツでも…ずっと不甲斐ない私を励ましてくださり…先ほど、お嬢さんからも私への気持ちを告白していただきました。」

「…泉…」

ボスが視線を向けると、お嬢さんは…『今言うかなあ…』って小声でつぶやいて。

「…見てらんないなーって思ってたら…好きになっちゃったんだよ…」

唇を尖らせた。

「許されるなら…」

志麻の目に…

力が戻って来たように思える。

「許されるのなら、お嬢さんと…」

志麻は、ボスの目をしっかりと見据えて。

「お嬢さんとのお付き合いを、承諾していただけますでしょうか。」

…それは…

少し、挑戦的でもあった。


そして…


なぜか、私の胸のどこかが…


少し、痛んだ。


これはー……

…なんだ?

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コメント1

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  1. マコトさん(29歳)ID:6608931・10/02

    しーくん!!_:(´ཀ`」 ∠):お互い本気じゃないやろー!!!!!

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