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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/10/02 16:19:15

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「ボス…!!ドアが…」

ボスの自宅が見える所までたどり着くと、玄関のドアが開きっ放しになっているのが見えた。

「どうしますか?」

私が小声で問いかけると。

「…普通に家の前に停めてくれ。」

ボスは険しい顔のまま、そう答えられた。


スピードを緩めて、家の前で車を停める。

そこには、いつもの光景があるとしか思えなかった。

穏やかな風通りの良い前庭。

三人掛けのベンチの横に置かれた、丸い寄せ植えに咲く小さな花々。

リズちゃんのお気に入りだと言う、大きな木の木陰。

その心地良い木陰の向こう側、玄関ポーチへと続く道を挟んだ場所には、以前はなかったが…リズちゃんと咲華さんのためにボスが作られた花壇。

私が初めてこちらにご訪問させていただいた時とは…全く違う。

愛を感じる庭だ。

ボスが…お二人を想えばこその…この空間。

私は、この庭を見るだけで幸せな気分になる。


「……」

さりげなく…家の中に視線を向けると…

リビングに人影が…一人…二人…

「…小細工はなしだ。堂々と入ろう。」

ボスがシートベルトを外して言われた。

「…大丈夫でしょうか…」

「泉が来てるはずだ。」

「……」

「大丈夫。」


ボスはゆっくりと車から降りられて。

小さく深呼吸をして、家の中に入られた。

私もボスの後に続く。

そこには…


「あれっ?ニカ。え?ガシも?今日何事?」

「……」

リビングでは、曽根氏がキョトンとした顔をされている。

曽根氏がご在宅とは…ボスはご存知だったのだろうか。

曽根氏を見ても、表情一つ変えられない。

その隣には…泉お嬢さん。

そして…

ここからだと見えないが…

恐らく、キッチンに…咲華さんと志麻がいる。

…リズちゃんの姿も見えないが…

あれだけいつも笑っているリズちゃんの笑い声が聞こえないのも…


「…咲華。」

ボスが死角にそう声をかけると。

しばらくして…

「海さん…」

リズちゃんを抱えた咲華さんが、小走りにボスに駆け寄られて。

二人を抱きとめたボスは…小さく安堵のため息をつかれた。

咲華さんの腕に抱かれたリズちゃんには、この状況など分かるはずもなく。

ボスの顔を見て、ただただ…笑顔だ。

そのリズちゃんの笑顔に、ボスは優しく二人を抱きしめられた。

咲華さんも不安から解放されたのか…

ボスの胸に顔を埋めて、少しだけ微笑まれた。

それを見て…安心したと同時に…私の腹の中は煮えくり返っていた。

…志麻!!

おまえはなんて事を…!!

最低だ!!

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