ブログランキング9

いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

  • 記事数 2960
  • 読者 711
  • 昨日のアクセス数 22996

テーマ:小説 > 恋愛

2017/10/02 12:55:46

  • 87
  • 0

「…え?」

あたしは、兄貴からの電話に目を見開いた。


昨夜はわっちゃんと沙都と曽根とで飲んで…

若干飲み過ぎた感があって、のんびり目覚めた。

やっと仕事に向かおうかなーって気になって、シャワーをして着替えた所に…

『志麻に閉じ込められた。』

兄貴からの電話。

って…

志麻、こっちに来てるの!?


「ど…どこに閉じ込められてるの?」

『本部の地下だ。』

「一人で?」

『いや、富樫と。』

「上に誰かいるんじゃないの?」

『たぶん眠らされてる。』

「…今から行くから待ってて。」

あたしが上着を手にして部屋を出ようとすると。

『こっちはいいから、俺の家に向かってくれ。』

兄貴は声を潜めた。

「…家?」

『…咲華と結婚した事を打ち明けた。たぶん…志麻は家に向かってる。』

「……」

志麻…

逆上して…兄貴と富樫を閉じ込めたって事…?

そんな事したら…

二階堂にいられなくなるじゃない!!

バカじゃないの!?


『行けるか?』

「…分かった…すぐ家に行く。」

『いいか。志麻を刺激するなよ。あいつを…犯罪者にさせたくない。』

兄貴…

こんな時なのに…志麻の事…

「…うん。分かった。兄ちゃん…助けは?」

『助けは要らない。』

「でも、閉じ込められてるんだよね?」

『開ける。』

志麻に閉じ込められて。

さらには咲華さんが危険な目に遭うかもしれないって時だからこそ…なのかな。

兄貴…

「……さすが。」

兄貴を助けたい。

志麻の事も…。


『頼んだぞ…』

「分かった。」


兄貴には愛する人が出来ただけなのに…

志麻…兄貴の事、尊敬してるって言ってたのに…

別れた恋人の相手が、その尊敬してる人でも…ダメなの?


不意に瞬平の言葉が浮かんだ。

『人の気持ちは単純だけど、恋が絡むと複雑』

ああ…元々は咲華さんの言葉か。

相手が誰だろうが…自分の気持ちに素直になれば、嫌な物は嫌か…

だけど志麻…

あんたがしてる事は…

欲しいものが手に入らなくて、我儘言ってる子供みたいだよ。

…お願いだから…

目を覚まして。


あたしはホテルから出ながら、兄貴んちへの近道を頭の中で描いた。

直線距離で…車より…走る方が早い!!


走った。

ひたすら走った。

人の家の庭や、資材置き場。

小川を飛び越して、森も抜けた。

まるで自分が猫の『おはじき』になったみたいで。

このまま走ってたら薫平にたどり着くんじゃないか…なんて思ってしまった。


あたしがたどり着きたいのは…

薫平?

聖?

それとも…

同じテーマの記事

コメント0

しおりをはさむ

このページのトップへ

GIRL’S TALKにログインする

Ameba新規登録(無料)はこちら

10/21 編集部Pick up!!

  1. 荷物の上に座られてモヤモヤ
  2. 妊娠報告に「バカなの」と義両親
  3. 共稼ぎなのに夫が家事をしない

人気ブログ記事ランキング

  1. 1

  2. 2

  3. 3