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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/10/01 22:38:55

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「…フラれると堪えるもん?」

あたしがビールを飲みながら誰にともなく問いかけると。

「堪えるさ。」

三人は同時にハッキリと答えた。

「……あ、そ…。」

「泉ちゃん、フラれた事ないの?」

「ない事はないけど…志麻みたいに落ち込んだりはない。」

「しーくん、そんなに落ち込んでるんだ…」

「…まるで別人よ。」

「うわー…あのハンサムが…?なんか…痛々しいぜ…サクちゃん、どんな振り方したんだろ…」

沙都と曽根がそれぞれそんな事を言ってると。

「俺は…一度空にフラれた時、かなりもぬけの殻になったぜ?」

わっちゃんが、静かな声で言った。

「…意外。」

沙都が目を丸くすると。

「男の方が弱いのかもな。別れた途端、思い出にすがるって言うか…それでますます忘れられなくなって。」

「…分かる…俺もそうでした…騙されてたのに…いい思い出しか浮かばないっていう…」

「…あー…思い当たり過ぎて痛いや…」

わっちゃんと曽根と沙都が順にそう言って。

あたしはそれに目を細めてビールのおかわりをもらう。

「そう考えると女子はつええよ。サクちゃんだって、あのハンサムと別れてすぐなのにさ…いくら酔っ払った勢いっつっても、ニカとくっつくなんて棚ボタみたいなもんだし、ハンサムの事なんて忘れてんのかもなー。毎日すげー笑ってるしさ。」

あたしは、その曽根の言葉に…

「…あんたバカじゃない?」

低い声で言った。

「え…えっ?」

「咲華さんは二年以上待ってたのよ?しかも志麻は咲華さんより妹を優先するし、普通のほったらかし具合じゃなかったのよ?」

もう…胸ぐら掴んで張り倒したいぐらい、腹が立つ!!

「そ…それはー…」

「何が棚ボタよ。志麻の事だって、忘れてるわけなんかないじゃない。」

「は…は…い…」

「これだから、経験の少ない男って…」

あたしが舌打ちと同時にそう言うと、曽根は真っ赤になって立ち上がって。

「けっ経験ぐらい、たくさん…」

「あるの?」

「あ…」

「あるのかって聞いてんの。」

「……ないです…ぅ…」

小声でそう言って、ゆっくり座った。

「どいつもこいつも…笑ってるから平気だなんて…バカじゃないの…」

…本当に。

笑ってなきゃ…やってらんない時もあるのよ。

だって…

泣いても笑っても、何も変わらない。

だったら…あたしは笑ってる方がいい。

きっと…咲華さんもそうなんだ。

兄貴と幸せそうだ…って思ったけど。

今夜兄貴んちで、誰も志麻の名前を出さなかった事…たぶん、少し不自然だった。

だから咲華さんは時々…伏し目がちになって唇を噛みしめてた。

だけど、次の瞬間には笑顔で。

そうしてなきゃ…辛いんだよね?って…思った。


志麻は…きっと、ずっと泣いて落ち込んでの繰り返しで。

本当、あたしから見たら…いい加減立ち直れよー!!って、腹が立ったりもするんだけど。

それほどの…愛だったんだよね?

でも、あたしも咲華さんも…

笑うから、愛が少なかったってわけじゃない。

…どうか、元気でいて欲しい…って。

あたしが思う事じゃなくても…思ってしまう。

祈ってしまうんだよ。


「曽根、咲華さんに変な事言ったら承知しないからね。」

「そ…曽根って…俺年上…」

「あ?」

「い…いえー…何でもないですー…」

「曽根さんの負けー。」

「沙都君助けてよ~。ズミちゃんが怖い~。」

「ちょっ…ズミちゃんって何よ!!そんな呼び方やめてよ!!」

「だって、ニカはもういるからさあ。だったら、ズミちゃんかなって。」

「あんたはあたしの名前を呼ぶな!!」

「えー!?」

あたし達は…そのまま四人でバカ騒ぎをした。

実はこの時、もう志麻がこっちに来てる事も知らずに。

翌日、兄貴と志麻の間に巻き起こる嵐を予想する事もなく。


「曽根!!ピザ買って来い!!」

「え~!!ズミちゃん、俺年上だっつーの!!」

「曽根さん、泉ちゃんのパシリ…」

「ふぁああああ…俺もう帰っていいか?」

本当に…ただのバカ騒ぎをした。

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  1. カオリさん(47歳)ID:6608675・10/01

    しーくんと海くんのバトル見たい

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