ブログランキング20

いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

  • 記事数 3695
  • 読者 767
  • 昨日のアクセス数 12632

テーマ:小説 > 恋愛

2017/10/01 20:05:25

  • 87
  • 2

「…申し訳ありません…」

ベッドの上。

仰向けになったまま…志麻が言った。

「…謝らなくていーよ。あたしだって、同じだから。」

「……」

「少しは気が紛れたならいいけど…そんな感じじゃなさそうだね。」

あたしの言葉に志麻は腕を目の上に置いて、小さく溜息をついた。


失恋でここまで落ちてしまうって…どうなの?って思わなくもないけど。

二階堂の人間は…色恋に関しては、本当に盲目だったり一途だったりするから…

ダメージも、人一倍。

特に志麻なんて…

咲華さんの事、信じて疑わなかっただろうから…

…ま、待たせ過ぎたよね…


「…入籍を…」

ふいに志麻が話し始めた。

「入籍だけでも先に…と言われて…」

「……」

志麻は目の上に腕を置いたまま。

「それまでも…待たせ過ぎていたのに…俺は何かと理由をつけて…延ばし延ばしにして…」

「…志麻が結婚に踏ん切りがつかなかった理由って、仕事の事?」

「………はい。」

…かなり間が開いた。

他に何か理由があったのかもしれないけど…

あたしに言わないんだとしたら、きっと二階堂の事。

仕事以外で…何か引っかかる事があったのかな。

ま、言いたくない事まで無理に聞きだす気はないけど。


それから適当にシャワーして…

二人で資料の整理をした。

たまにつぶやくあたしの独り言に、志麻がふっと小さく笑う事があって。

そんな時は、ああ…笑った…って、ちょっと安心した。

もう笑う事もない。ってぐらいの顔してたから…


「…お嬢さん。」

「ん?」

「…本当に…すみません。」

「何。現場の事なら、みんなちゃんとやってるから平気だよ。」

資料に目を落としたままで答えると。

「……」

志麻は動きを止めて無言になった。

顔を上げて志麻を見ると。

「………いえ、現場の事ではなく…」

一瞬あたしと目を合わせた後、ベッドに視線を送った。

「…あー…」

あたしはポリポリと頭をかいて。

「いーんじゃない?あたし達、残念な事にフラれた者同士だし。とりあえず誰にも迷惑はかけないから。」

首をすくめて言ってみせる。

言った後で、あ、痛かったかな。と思ったけど。

「…お嬢さんは…もう、吹っ切ってらっしゃるんですか?」

また手を動かしながら…志麻は元気のない声で言った。

「んー…あたしって、意外と根に持ったり引きずったりするタイプなんだよねー。」

「……」

「あっ、何で無言よ。意外と、じゃないって思ったんでしょ。」

「…はい。」

「はいって!!」

手に持ってた資料を投げ付けると、志麻はまた少し笑った。

「…たぶん、自分の中で諦めがついたとしても、思い出がある限りは吹っ切れないのかなーなんて思う。」

「……」

「別に、吹っ切れなくてもいっかなーとも思うしね。」

「…辛くはないのですか?」

「辛いよ。でも、相手が辛いより、自分が辛い方がマシかなって。」

「……」

「あ、ごめん。ちょっとカッコつけ過ぎた。」

いひひって笑いながら、投げ付けた資料を拾い集めようと立ち上がる。

あたしの恋心なんて…

たぶん、志麻のそれと比べると…ちっぽけだと思う。

結婚前提とかじゃないし。

まあ、憧れはあったけどさ…

ただ、好きだなー、一緒にいたいなーって。

…中学生かっ。


「…えっ?」

資料を拾い集めてると、志麻に腕を取られた。

そして…

同じテーマの記事

コメント2

しおりをはさむ

  1. カオリさん(47歳)ID:6608581・10/01

    もういいんじゃない。
    二階堂同士だったら結婚に障害ないんでしょ。
    傷心同士でくっつけば。
    しーくんが誠実だったから応援したかったけど…泉さんも最低だし…しーくんも最低
    自分の事棚に上げて海くんと咲華さんの結婚歓迎しないのがムカつく

  2. マコトさん(99歳)ID:6608577・10/01

    おいおい

関連するブログ記事

  1. 48th 91

    10/09

    「出かけるの?」玄関で座って靴を履いてる咲華に問いかける...

  2. 8th 5

    2017/05/16

    「知花…何か食うもんないか…」金曜日の夜。お風呂上が...

  1. 「ね。」「んあ?」「Deep RedのCD持ってる?...

  2. 8th 36

    2017/05/24

    「おかえりなさい。」あたしがそう声を掛けると。「……...

このページのトップへ

GIRL’S TALKにログインする

Ameba新規登録(無料)はこちら

6/25 編集部Pick up!!

  1. 無意識にマウンティングするかも
  2. 作ったご飯を毎日こっそり戻す夫
  3. 子連れに謝罪され感じたこと

人気ブログ記事ランキング

  1. 1

  2. 2

  3. 3