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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/10/01 19:31:37

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現場に出るのを控える事にした俺は…

ホテルの一室で資料整理をする毎日。

そこへ…

現場帰りの泉お嬢さんがやって来て。

「飲もう。」

そう言って…ウイスキーやバーボンをガンガン飲まされた。


ただ…

飲んでも酔えない俺がいて。

俺はひたすら…お嬢さんの愚痴を聞いた。

「あたしだって、夢見てたのよ?一般人との結婚。それをさーあ、余命わずかな父親に『息子か仕事か選べ』なんて言われたらさ、別れるしかないっつーの。」

「薫平のおかげで、聖の事忘れられるって思ったのに…あいつも薄情な奴でさ…」

咲華の叔父である聖さんと別れた話や…

まさか…の、薫平との付き合いを聞いて、少し驚いた。

どちらも終わった恋だとお嬢さんは笑う。

なぜ…笑いながら話せるんだ…


俺はあの日…

大学病院にいた。

捜査対象がそこにいたため、潜入していた。

お嬢さんを見かけたのは…潜入して十日目だった。

お嬢さんが向かわれたのは、咲華の祖父の病室。

いけないと思いながらも、病室内を見守った。


咲華の祖父は…お嬢さんに。

『息子か仕事か選んで欲しい』…とは、言われなかった。

桐生院氏が口にされたのは…

『息子と別れて欲しい』

キッパリと…そう言われた。

お嬢さんは、それに対して無言で。

桐生院氏をじっと見つめて…そして小さく笑って。

「…そうですね。彼には…あたしみたいなのより…普通の女性が……」

お嬢さんは…言葉を最後まで言えなかった。

笑顔だったはずなのに…眉間にしわを寄せて、噛みしめて震える唇。


「聖は…私にとって特別な息子なんです。」

「……」

「酷い事を言っていると解っています。ですが…お願いです。どうか…息子と別れてください。」

深く頭を下げる桐生院氏に対して、お嬢さんはゆっくりと肩に手を掛けて。

「…分かりました。でも…今、あたし達…たぶん…すごく上手くいってて…」

「……」

「だから、今すぐ別れるってなると…怪しまれるから…」

少し時間をかけて、会わないようにして…

ちゃんと、お互い納得いくような形をとって別れる。と…。


奇しくも…俺は咲華と婚約したばかりで。

そこに、そんな言葉を聞かされて…

正直、揺らいだ。

お嬢さんは、二階堂であるがために…想いを捨てさせられた。

桐生院氏から別れを切望されて、二年後のクリスマスだった。

「兄貴…あたし、仕事頑張る。二階堂のために…あたし、二階堂のために生きるから。」

泣きながら…ボスにそう電話されているのを聞いて。

俺の胸は痛んだ。


だが、俺とお嬢さんは違う。

咲華と会っている時は、自分にそう言い聞かせて…結婚へ進もうと思えたのに。

現場に出て咲華と離れてしまうと…また気持ちが揺らいだ。

俺が…一般人と結婚してもいいのだろうか。と。


咲華との別れは…あんなに待たせていたにも関わらず、予想だにしていなかったと言ってもいい。

ただ単に、俺がバカだっただけだ。

だが…

まさか、こんな精神状態に陥るなんて…思わなかった。

立て直そうとすればするほど…心が空回りしてしまう。

集中が出来ない。


「咲華…」

咲華の名前を呼びながら…お嬢さんを抱いてしまった。

俺は…


…最低だ。

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コメント2

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  1. カオリさん(47歳)ID:6608570・10/01

    最低だし…泉さんも咲華さんの事色々言える立場じゃないよ。
    なにが「志麻は咲華さんの事好きよ」だよね。
    酔ってたとしてもそのしーくんと最低な事してよく言えたもんだ。

  2. マコトさん(29歳)ID:6608565・10/01

    うん。最低。

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