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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/10/01 11:29:22

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「いいんじゃない?あたしは大賛成。」

ふと、廊下から明るい声がして。

みんながそこを見ると…

「おばあちゃま!!おじいちゃまも!?」

華月が立ち上がって、二人に駆け寄る。

「会いたかった〜‼︎」

「ほんと?知花には帰るって言ってたんだけど、もしかしてサプライズだった?」

おばあちゃまが母さんを見て言うと、母さんは苦笑いをしながら『忘れてたー…』って小さく言った。

「…せっかく帰ってもらったのに、こんな所を見せてすいません。」

父さんがそう言うと、おじいちゃまは。

「爆弾発言だったな。」

そう言って、父さんの隣に腰を下ろした。


おばあちゃまは…今、おじいちゃまと二人で暮らしてる。

いずれは、この家に戻って来てくれるはずなんだけど…

何しろ…

まだまだ新婚気分だから。


一昨年の夏、ビートランドの大イベントで気持ちを確かめ合った二人。

おじいちゃまはその後ノドの手術を数回繰り返して…

今も元気で仕事をしてる。

…って言っても、以前ほどバリバリはしてない。

今年のおばあちゃまの誕生日には、二人きりでリトルベニスで結婚式を挙げて。

それ以降は、おじいちゃまのマンションで暮らしてる。


「…どう思いますか?」

父さんがおじいちゃまに問いかける。

あたし達は…すっかり『高原さん』から『おじいちゃま』にシフトチェンジしてるけど。

父さんにとっては、事務所の会長。

『お義父さん』って呼びたいらしいんだけど…照れくさいのも手伝って、なかなか呼べないらしい。

「千里の気持ちも分かるし、咲華の気持ちも分かる。俺はあえて中立でいる。」

味方についてくれると思ってたおじいちゃまにそう言われて、父さんは目を細めた。

「でも…失恋して仕事をほったらかして旅に出た奴は、他にもいるからな…」

おじいちゃまがそう言うと。

「え?ビートランドの人?」

華月がおじいちゃまとおばあちゃまに、お茶を出しながら問いかけた。

「……」

「……」

しばらく沈黙が続いた。

父さんは細くしてた目を、より細くして…横目でおじいちゃまを見てる。


「さくらは大賛成って言ったな。」

「あたしも、色んな物を失くしたって思った時は…そこから逃げ出したいって思ったから。」

そう言ったおばあちゃまの肩を、おじいちゃまが抱き寄せる。

「千里さん。咲華を信じて…行かせてやったらどうかしら?」

「……」

「可愛い子には旅をさせろって言うし。」

「…さくらが言うと似合わないって思うのは、どうしてだろうな。」

「えっ、どうしてよー。」

二人のじゃれ合いに少し笑った。

そして…感謝した。

「…あたし…ちゃんと帰って来るから。」

テーブルの木目を見ながら言うと。

「ま、もう諦めて行かせてやれよ。咲華は言い出したら聞かねーの、親父だって知ってるだろ?」

華音が…ダメ押し。って感じで言ってくれた。

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コメント3

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  1. カオリさん(47歳)ID:6608443・10/01

    咲華ちゃんの話しだけど…なっちゃんとさくらさんが幸せになっているのが分かって嬉しい。
    ヒカリさん…電波悪い中更新ありがとう😊

  2. マコトさん(29歳)ID:6608442・10/01

    ヒカリさん山の中から更新ありがとうございます!!

    ほんとおもしろくてドハマリです!!

  3. ヒカリさん(99歳)ID:6608440・10/01

    山の中にいるため、電波が(ノД`)シクシク

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