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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/09/30 15:47:05

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「何してた!!」

バシッ!!

帰ると…門の前にいた父さんに、頬を叩かれた。

「千里!!やめて!!」

母さんが間に入ってくれたけど…父さんの怒りはかなりのようだ。

「おまえ何様だ?あ?みんなにこんなに心配かけて。」

「……」

「どこ行ってた。」

「……」

「答えろ!!」

「千里、もう遅いから…」

母さんがそう言うと。

「…とりあえず、家ん中でやれよ。近所迷惑だぜ?」

華音が髪の毛をかきあげながら言った。

…近所と言っても、この辺りは大きな高い塀に囲まれたお屋敷が多いから、ジロジロ見られることはない。

ただ…

今の父さんの『答えろ!!』は、相当響いたと思う。

「志麻さん、ごめんなさい。迷惑かけて…」

母さんがしーくんに謝る。

「いえ…無事で良かったです。」

「後はうちの問題だ。見付けてくれた事には感謝するが、帰ってくれ。」

父さんの冷たい言い方に、母さんも華音も首をすくめたけど。

しーくんは伏し目がちに頭を深く下げて。

「…失礼します。」

そう言って…歩いて行った。


「…約束してたんじゃないの?ずっと待っててくれたのよ?」

門から玄関まで歩きながら、母さんが小声で言った。

「…ちょっと…仕事で嫌な事があって…」

父さんに叩かれた頬を触りながら、つぶやく。

「そっか。咲華、頑張ってるものね。嫌な事だってあるよね。」

「……」

「でも、連絡はしなくちゃ。母さん、息をしてる気がしなかった。」

「……ごめん。」

母さんには…謝れるのに。


「あたし、もう28なのよ?」

「それがなんだ。」

大部屋で、あたしと父さんのバトルが始まった。

「門限とか、いい加減やめて。」

「門限に対する反発なのか?」

「働いてるのよ?付き合いもあるの。」

「こんなに遅くまで仕事の付き合いをしなくちゃならない会社じゃないだろ。」

…結局、父さんは目の届く所にあたしがいないと嫌なだけだ。

もう子供じゃないのに。

しーくんの事だって…露骨に嫌な顔をして…

あたしがなかなか結婚出来ないのは、父さんのせいじゃないのかって被害妄想まで始めてしまった。


「父さん嫌い。」

「……(抜け殻)」

あたしの言葉に、意外なほど絶句した父さん。

「……千里、本心じゃないから。咲華、どうして…一言謝れないの?」

母さんにそう言われたけど…

「おやすみ。」

父さんが抜け殻になってる隙に、あたしは部屋に入る。

視界の隅っこに、首をすくめてる華音と華月が入った。


…あたしだけ、違う。

華音は両親と同じ道で。

華月はモデルだけど、みんなと同じ事務所に入ってる。

あたしだけ…普通にOLで。

普通に結婚して、普通に幸せになるはずだったのに…

普通って…

どうしてこんなに難しいの?

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