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番外編・銀次×七海

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テーマ:小説 > 男女関係

2017/09/27 01:00:12

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今すぐ結婚するわけでもなし。

ただ、お付き合いを許された俺達。


出された条件は、3つ。


ナナちゃんはきちんと大学を卒業する事。

法にふれることはしないこと。


『もうひとつは?』


『月に1度はおじいちゃんに顔を見せること。』

『案外普通だね。』




ナナちゃんの実家を出て、並んで道を歩く。


『銀次さん…』

『ん?』

『ごめんなさい……手……痛いよね。』

『大丈夫だよ。』


ナナちゃんの視線が左手の包帯に行ってるのに気付いて
俺は左手をポケットにつっこみ、右手をナナちゃんに差し出した。


『?』

ナナちゃんは首を傾げて何故か握手してきた。


『違うよ!手、繋ご?』

『あ!そっか!ごめんなさい!気付かなくて………』

すぐに真っ赤。




『ほんと、可愛すぎか。連れて帰りてー。』

『えっ?』



あ、しまった。心の声が………
またナナちゃんを固まらせちゃうかな。


チラッとナナちゃんを見ると
予想に反してナナちゃんは目を輝かせてた。



『いいんですか?行っても?』

『え、いいけど………』

なんなんだ………読めない……




『良かった~!
実は昨日からついにガスも停められちゃって!
生きてるの水道だけで……寒くて辛かったんです!』


『キミ、ほんとにお嬢さまだよね………』




この調子じゃ、手を出すのは半年後とかかな………





『いっそのこと、一緒に住む?』

『えっ』

『そしたら家賃と水光熱の心配無くなるじゃん。』


『いや、そこは払いますけど……ご迷惑じゃ…?』

『迷惑だったら言わないよ。
あ、でもじーちゃんの許可とんないと俺消されるな…』


ナナちゃんがツンツンと繋いだ手を引っ張る

『ん?』




『バレなきゃ大丈夫。』

ナナちゃんが可愛らしく、にこりと笑った。



ほんとかよ。


『じゃあ合鍵作んないとな。』

なつめちゃんは多分、鍵無くしたな。





『あ、私、鍵持ってます。』

『え?なんで』

ナナちゃんは鞄から青いキーホルダーのついた俺の部屋の鍵を見せた。


『柳さんから預かってて』


なつめちゃん……なんか仕組んだ?





『そういえば、俺って昔ナナちゃんと会った事ある?』

『……竜次に何か聞きました?』

『うん。詳しくは教えてくれなかったけど…』



ナナちゃんは暫く黙ってしまった。



『10年前のおばあちゃんの葬儀の時…』


おばあちゃん………記憶に無いな……


『お葬式にはものすごいたくさんの人が来たの。
全部身内の組の人だけどね。
でも、みんなおじいちゃんのご機嫌を伺うだけ。
こんな稼業だと友達なんかも来ないしね。
誰もおばあちゃんの死を悲しんだりしてなかった。』


ナナちゃんはおばあちゃん子だったのかな。
辛そうに話す。





『でね、その場に似つかわしくない中学生が二人
御焼香に来てね。ひとりは幼なじみの竜次。
もうひとりは……』





『……もしかして俺?』

『既に金髪だったし。かなり浮いてたよ。』


うーん……そんな事、あったような……?


『その金髪の中学生はすごい長い時間手を合わせてたの。
それがなんか印象的で。あとをつけたの。

裏で竜次に、何でそんなに長いんだよってからかわれてた』


『うーん……』


『俺はこのおばあちゃんは会った事無いから
初めまして銀次です。から始めないといけないからさ~って真面目に言ってて。
このふざけた格好の中学生が1番おばあちゃんと向き合ってくれてるって思った。』




『あんまり覚えて無いけど……普通じゃね?』


『その普通が、私の1番憧れた事なの。
組だの何だのに捕らわれてない
そのままの銀次さんがいいなって思って。』


『そんな理由で…』


『それから、竜次に色々銀次さんの事聞いたり…』

『え、例えば?』

『好きなグラビアアイドル教えてもらったり。
髪型とか真似して伸ばしたり……。』


なんか、気まずい…
よりによってグラビアアイドル………




『銀次さんが竜次の所から出たとき堅気に戻るし
諦めようと思ったんだけど……やっぱり諦められなくて
偶然知り合いだった舜に引き合わせてもらったんだけど

私の素性が先にバレたら対等に見てくれなくなると思ったから…
ちゃんと私の事を知ってもらってから言おうと思ったの。』



それであの意味不明な……




『勿論、竜次には口止めしといたのに
道で竜次と話してる銀次さん見たときは……
バレた?って思って心臓バクバクだった』


『俺も……あんときヤクザと関わりのある奴だってバレたと思って落ち込んだ………』


そのせいで仕事もミスったし……



『なんか……』

『うん。』



お互い顔を見合せて笑いが漏れた。



『同じとこでつまずいてたね。私達。』

『だな。はじめから言えば良かった。ほんとのこと。』




話してたらいつの間にか事務所のビルの前に着いた。




『俺の大事な人達に紹介していい?彼女だって。』


『うん!』




手を繋いだままビルの玄関に入った。

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