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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/09/29 12:37:25

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「ただいま。」

家に帰り着いて玄関のドアを開けると。

「ニカー!!会いたかったぜー!!」

相変わらずのトシが跳びついて来て。

「おかえり。元気そうだな。」

適当にそれをあしらいながら。

「沙都、おかえり。」

皿を並べている沙都に声をかける。

「海君もおかえりー。」

世界で大ヒットを飛ばし続けているシンガーとは思えない、可愛い奴。


ベビーベッドには、リズ。

座ったまま、咲華がどこかで買って来たタオル生地の人形を手にして遊んでいる。

「ただいま。」

頭を撫でると。

「あー。」

人形を掲げて俺に見せた。


「あ、おかえりなさい。」

咲華がリズの離乳食を片手にキッチンから出て来て。

「富樫さんは?」

俺の後にトシしかいないのを確認して言った。

「ただいま。一度帰ってから来る。」

咲華の腰に手を回して、いつものように額にキスすると…

「……」

「……」

沙都とトシが注目していた。


「…俺がやろう。着替えて来る。」

「あ、うん…ありがと。」

二人がいようがいまいが…

もう、俺の中では、生活の一部だ。

咲華も…リズも…

咲華にキスする事も。


それから…

着替えて、ソファーでリズに離乳食を食べさせた。

俺のそんな姿が珍しいのか、トシは何枚も同じ写真を撮った。

咲華がちらし寿司をテーブルの真ん中にドンと置いた頃、富樫が飲み物と甘い物と花と風船を持ってやって来た。

「富樫武彦といいます。ご結婚おめでとうございます。」

富樫の挨拶に、沙都とトシは何かを思い出したように。

「おめでとう、海君、サクちゃん。」

「おめでとうっ!!ニカ!!サクちゃん!!」

とってつけたように、そう言った。

「ありがとうございます。あ…富樫さん、ベッド…すごく寝心地いいです。」

「それは良かったです。かなり吟味して選びました。」

「おかげで、横になったらすぐ寝てる。」

「う…海さんだって。」

「俺が先に寝たのは一度ぐらいだろ?」

「…だって、本当に寝心地良くて…」

「はいはい。ごちそーさまー。俺、もう腹ペコなんだけど。」

「……富樫、娘のリズだ。」

「はあああ…天使ですね…」

「本当だよね。リズちゃん、初対面の僕でも泣かずに抱っこされて…ほんっと可愛い。」

「咲華、富樫と沙都に一番美味い酒を。」

「はーい。」

「なっ!!ニカ!!俺には~!?写真いっぱい撮ったじゃないか~!!」

…幸せだ。

まだ、越えなくてはならない物が多くあるが。

俺は、今、この瞬間の幸せを強く噛みしめた。

これから訪れるであろう、高い壁や波を…

…大丈夫。


乗り越えられる。

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