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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/09/28 07:42:39

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「来たよー。」

マンションのエントランスで部屋番号を押して言うと。

『はーい。』

姉ちゃんの声がして、自動ドアが開いた。

ここは、わっちゃんのマンション。

姉ちゃんは今ここで、娘の夕夏(ゆうか)と二人暮らし。

わっちゃんは四か月前アメリカに単身赴任した。

てっきり着いて行くと思いきや…

本部の仕事を手伝いたいからって、残った。

わっちゃんも、姉ちゃんが現場じゃなくて本部でなら…って許したみたい。


「これ、母さんから。」

あたしが預かった紙袋をドサリと置くと。

「おっき。」

夕夏が興味津々に覗き込んで言った。

「あ~、夕夏。おいで~。」

可愛い可愛い、あたしの姪っ子!!

あたしは夕夏を抱っこして。

「夕夏、ママと二人で寂しくない?」

頬を合わせて言ってみる。

「にゃい~。」

「あははっ。夕夏、にゃんこみたいだよ!!」

夕夏があまりにも可愛くて、ぎゅーってしちゃう。

ああ…いいなあ。

あたし、意外と子供と動物に弱いみたい。

こんな時は…素直に、姉ちゃんいいなあ…なんて思う。

好きな人と結婚して…その人の子供産んで…

たぶん、普通の女の理想だよね…?

…普通の女…かー…


明日からドイツ行くって言ったクセに…少し気も重くて。

姉ちゃんとこにダラダラと長居して、ようやくマンションを出た時は22時頃だった。

勢いで歩いて来ちゃったけど、車で来れば良かったなー…なんて思いながら、カナールの前を通り過ぎ…

「……」

あたしの足が止まった。

カナールの隅っこに、志麻の姿が見えたから。

明日からドイツだよね?

って…あたしもだけど。

志麻は自分に厳しいから…翌日から応援に出向くとなると、準備に余念がない。

だから…こんな時間に咲華さんと待ち合わせとは思えないなあ…

だけど多少無理しないと会えない感じだから…そうなのかも?

そうならいいなと思った。


咲華さんとは…一度だけ、カナールで待ち合わせて話した事がある。

あたしがまだ聖と付き合ってる時で…咲華さんが志麻と婚約を決めた頃だ。

最初は咲華さんの意思確認をしたくて呼び出した。

だって…うちは本当に危険を伴う家業。

志麻と結婚するという事は…その危険も理解してなきゃいけない。

意思確認なんて関係なかった。

咲華さんは本気だったし…何より、すごく柔らかく心地いい雰囲気の人で。

あたしも大好きになった。

…あれ以来、用はないから会ってはないけど。

婚約して長いし…焦ってないかな…。


気にはなったものの、あたしはそのまま家に帰った。

そして翌日早朝。

浩也さんと志麻と共に、ドイツに発った。

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