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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/09/27 19:21:11

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「おっはよー。」

その挨拶にしては時間が遅いのは知ってるけど。

あえてそう言いながら本部に入ると…

「あ…お久しぶりです。」

「えっ、瞬平?何でここに?」

夕べ噂してた瞬平が、何かリモコンみたいな物を手にしてみんなに説明してる所だった。

「ちょうど良かった。泉、座れ。」

兄貴がそう言って椅子を出してくれた。

「あ、うん。」

コーヒー入れてチェリーパイ食べるつもりが…思いがけず仕事だよ。

まあ、いいけど。


「このリモコンは、PKDL558を操作する物です。」

「…PKDL558って何…」

隣にいる富樫に小声で聞くと。

「瞬平が開発した新しい装置だそうです。」

「…へぇ。」

富樫も志麻も、あんなに酔っ払ってたのに…全然そんな風に見えない。

背筋を伸ばしてシャキッとしてる。

…さすが、頼もしいもんだ。


「PKDL558は探知機にもかからない特殊なカメラで、それを遠隔操作するのは困難と言われてましたが…このリモコンではここまでの事が出来ます。」

瞬平はそう言ってモニターをつけた。

「えっ?どこにPKDL558が…?」

富樫が部屋を見渡した。

あたしと志麻もつられたように…天井や壁をキョロキョロする。

だってさ…モニターには、この部屋の中が映ってるんだけど…

ここ、密室だよ?

なのに、モニターには色んな角度からの映像が。

「一か所に留まっていながら、多方面からの撮影が出来る機能があります。」

「何それ。すごっ。」

「GCUという特殊な電波です。」

「電波なのに、探知されないんだ?」

「されません。」

瞬平の頭の中どうなってんだ?なんて思いながら、あたしはモニターを見入る。

兄貴は少し難しい顔で腕組みをしたまま。

「これがあれば、通気口に入ったり屋根裏に忍び込んだりしなくて済むかと。」

瞬平がモニターを消して、種明かしのように自分の襟元から小さなボタンのような物を取り出した。

そんな所にあったの⁉︎

全然分かんないし‼︎


「確かに、危険な現場に使うには最適だが…」

兄貴が瞬平の手からその…PKDL558とやらを受け取って。

「静かな現場だと…ノイズでバレる。」

低い声で言った。

「えっ…?」

あたしと瞬平と富樫と志麻、四人同時に声を出してしまった。

「ノ…ノイズ、ありましたか?」

瞬平が慌てて兄貴の手にある本体を見る。

「低周波振動に敏感な者が居れば、バレてもおかしくない。」

「……」

あたし達全員、ポカーン。

そりゃあ…あたし達も何かしら訓練とかさ…色々して来たけど…

この装置からノイズは愚か、振動なんて…

あ、あたしは周波数感知苦手なんだった。


「お、早速試してるのか?」

そこに、日本にいるはずの父さんがやって来て。

「父さん!!いつ来たのー!?」

つい、嬉しくて腕にまとわりつくと、兄貴が人差し指を上に向けた。

「ん?ああ…何かあるな。」

…そうだった。

父さん、感知する能力も耳も、恐ろしい程長けてるんだった。

こういう、志麻にも富樫にも瞬平にもない能力を見せられると…

やっぱ、父さんも兄貴もサイコー‼︎って思っちゃって。

こうやって、あたしの男を見る目はハードルが上がりまくるんだよなあ…って。


…聖には、こんな能力求めてなかったけどさ…


「泉、休みじゃなかったのか?」

「うっかり来ちゃったんだよ。でも来て良かった。父さんに会えたし♡」

あたしが父さんに甘えながら言うと。

志麻と富樫と瞬平が目を細めて。

「泉、ファザコンめ。ってみんなに思われてるぞ。」

兄貴がそう言うと。

「そんな事‼︎」

って否定する富樫と。

「…ついでにブラコンも…」

って真顔で言う志麻と。

「志麻に一票。」

って装置を片付け始めた瞬平に。

「可愛い娘をいじめるな。」

父さんは、あたしの頭を抱き寄せて言ってくれた。

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