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いつか出逢ったあなた

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2017/09/26 23:12:40

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芝生の上にシートを敷いて、その上に座り込んでのランチ。

ピクニックらしくサンドイッチでも出て来るのかと思えば…

「…そうめん?」

「スーパーで見付けちゃって。」

「懐かしいな。もう何年も食ってない。」

具材は普通に錦糸たまごやシイタケもあれば、アボガドやトマト……なぜかパイナップルに…ホイップクリーム…

いや…

ホイップクリームは、そうめん用ではない事を祈る…


「うん…美味い。」

「ふふっ。良かった。」

咲華さんは…意外にもよく笑う人だと思った。

それにつられて、よく笑うリズ。

そして…俺。

一緒に生活を始めて、随分と笑顔が増えた気がする。

華音達とのシェアハウスの時もそうだったが…

あの時は笑顔になれても、ここまで癒される事はなかった。


シェアハウスの頃は、ほぼ華音が料理をしていて。

沙都とトシが来てからは…沙都か俺。

だが、二人がツアーに出てしまうと…朝昼は何とかなっても、晩飯を一人で作って食べるのが億劫になって、仕事帰りに食べて帰るか、日によっては食わずに寝てしまう事もあった。

ここ数日の俺の食生活は、思いがけず充実している。

そうめんだけかと思いきや、咲華さんは一度作ってみたかった。と、カリフォルニアロールを出して来て。

そうめんの具材に出ていたアボガドは、その残り物だったと告白した。

謎のホイップクリームは、俺が騙されて食べないかなと思ってたらしい。

…手を出さなくて良かった。

それは食後のアイスコーヒーに浮かべられた。


「いい天気だ…」

リズが仰向けになって笑っているのを見たら、俺も転がりたくなって…隣に寝転んだ。

「毎日お洗濯もよく乾いて嬉しい。」

「…いつもすまないね。」

「いいえ?家の事、楽しくやってます。」

自分の洗濯物は納戸のカゴに入れていたが…

いつの間にか洗濯されてチェストの上にたたまれていた。

自分でやるからいいのに…とも言いにくくて、礼だけ言うと。

「…たたんでる最中に、もしかして余計な事しちゃったかなって思い始めて…洗って大丈夫でしたか?」

咲華さんは首をすくめた。

「助かりますよ。」

「チェストの中に収めても?」

「…そこまでしていただけるなら。」

「見ちゃいけない物が入ってたらどうしようって…」

「見ちゃいけない物?…例えば?」

「…捜査資料とか…」

「資料は持ち帰りません。」

「…その…男の人が好きなDVDとか…」

「チェストにそんな物入れません。」

「じゃあ…そういう雑誌とか…」

「…期待に応えて入れておきましょうか?」

「その時は、コッソリ見てもいいですか?」

真顔でなんて会話をしてるんだ…と思うと、笑えた。

だが、期待に応えようにも…そんな雑誌をわざわざ買うほど興味がない。

でも咲華さんが何か期待しながらチェストを開けていると思うと、いつか何かを入れておこうとは思う。


「~…♪~…」

リズの頭を撫でながら…咲華さんが小さな声で歌い始めた。

…よく考えたら、華音もそうだが…咲華さんもサラブレッドだ。

両親共にシンガー。

華音は音楽の道に進んだから分かり易いが…

…咲華さんの歌声は…

「……」

あまりの心地良さに、目を閉じた。

この時間に庭で寝転んでいる自分が信じられない。

ほんの数分のうちに…

俺は、夢を見た。

この家で…もっとたくさんの子供に囲まれている夢だった…。

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